• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

プライベートエクイティがマラソン?

巨額ビジネスだが不安定、果たして“完走”できるか

2007年11月22日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Joseph Weber (BusinessWeek誌、主任特派員)

米国時間2007年11月2日更新 「Private Equity Chases Marathons

 マラソンやハーフマラソンの大会に、毎年何十万もの人々が全米から集まってくる。そこにプライベートエクイティ(非公開株)投資会社が目をつけた。レース運営の大手2社──米エリート・レーシング、米ディバイン・スポーツの幹部が、スポーツビジネスで一儲けしようとする投資会社との協議を始めている。

 従来、マラソン競技はボランティアや非営利団体の手によって運営されてきた。そこで金儲けをしようとすることに対して、専門家からは不安の声もある。ニューヨーク、シカゴ、ボストンなどの巨大マラソンイベントの成功にあやかろうとして、もっと小さな都市での開催や小規模レースにまで手を広げれば、運営会社はたちまち何百万ドルもの損失を出すことになりかねない。

 それでも、ファルコンヘッド・キャピタルやシーポート・キャピタルといったプライベートエクイティが事業の採算性を検討しているという。こうした投資会社は既にスポーツやイベントビジネスに対する出資を行っており、「マラソンもその延長上と見なしている」と幹部の1人が匿名を条件で明かした。

 例えばシーポートは、野球のマイナーリーグチームを保有する米マンダレー・ベースボール・プロパティを傘下に収めている。ファルコンヘッドもフィットネスクラブやゴルフトーナメントの運営に投資している。「マラソンビジネスの持つ活力は非常に魅力的だ。今や健康ブームだからだ」と、内部関係者は言う。

マラソン人口が急増、平均世帯収入は16万ドル!

 確かに、ビジネスとしては堅実な成長を遂げている。ロード・ランニング情報センター(全米ランニング協会の情報部門)の推計によれば、1980年のマラソン完走者の数は14万3000人だった。それが昨年は41万人と3倍近くまで増加している。参加者がレースごとに支払う100ドル程度(もっと高い場合もある)の参加料は、運営者にとってはかなりの収入となる。

 加えて多額の協賛金と広告費が主催者側の懐に入る。広範な地域から集まってくる参加者は広告主にとって絶好のターゲットだ。「(マラソン参加者の)世帯収入は平均年16万ドル。全員がパソコンを所有しており、うち98%は毎日使っている。裕福で購買力があるので、販売担当者からすれば願ってもないほどの顧客層だ」とファルコンヘッドCEO(最高経営責任者)デービッド・モロス氏は米スポーツビジネス・ジャーナル誌に語っている。

 自動車会社や銀行は潜在顧客層にアピールしようと、競ってレースの広告主となっている。蘭INGグループ(ING)や米ラサール銀行(買収により現在は米バンク・オブ・アメリカ(BAC))がニューヨーク・マラソンやシカゴ・マラソンに深く関与しているのは偶然ではない。米ナイキ(NKE)、独アディダス(ADDYY)、スポーツ飲料部門ゲータレードを持つ米ペプシコ(PBG)をはじめとする多くの企業もスポンサーとして名乗りを上げると見られている。

 こうした企業が協賛することで、マラソンイベントには多額の資金がつぎ込まれるようになってきた。スポーツビジネス・ジャーナル誌の記事によれば、11月4日に行われるINGニューヨーク・シティ・マラソンでは約2700万ドルの収益が見込まれている。ホテル、レストランなどへの波及効果もあり、さらにカネが落ちることになるだろう。主催者である非営利団体ニューヨーク・ロード・ランナーズは600万ドル程度の黒字になると見られる。

軌道に乗るまでは綱渡りのビジネス

 国内各地で行われるこうしたマラソンレースには、いずれも参加希望者が殺到している。多くのレースで定員を引き上げたにもかかわらず、追いつかないほどだ。

 今回ニューヨークでは約3万8000人の参加者を引き受けることになるが、参加申し込みはその2倍以上だった。10月に行われたシカゴ・マラソンの申込者数と定員も同じような状況で、4月の時点で募集が締め切られた。来年1月にヒューストンで予定されているマラソン(同時にハーフマラソンも開催)は10月初旬には既に1万7000人の定員が埋まり、500ドルという高値で出場権を販売するダフ屋への対応に苦慮している。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員