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石油超大国ブラジルの衝撃

国営ペトロブラスが怪物級の油田を発見!

2007年11月29日(木)

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Joshua Schneyer (BusinessWeek特別特派員、リオデジャネイロ)

米国時間2007年11月19日更新 「Brazil, the New Oil Superpower

 「我が輝けるブラジルは“至高の神”の寵愛を賜った。だから我らが国営石油会社に祝福が舞い込んだのだ」

 ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ大統領は先日のラジオ放送でそう語った。国営石油会社ペトロブラス(PBR)が巨大油田を発見したことで、ブラジルは石油の自給自足で精いっぱいの国から輸出大国へと変貌しようとしている。

空前の規模の深海油田

 11月8日、ペトロブラスはトゥピ油田・ガス田で確認埋蔵量50億~80億バレルの軽質油および天然ガスを発見したと発表した。同油田は、ブラジル南部の沖合155海里(約287キロメートル)の海底に位置し、英BGグループとポルトガルのガルプエネルジアも権益の一部を所有している。2000年にカザフスタンで120億バレルの油田が発見されて以来の世界最大油田であるとともに、深海油田としては空前の規模だ。

 さらに特筆すべきは、ペトロブラスが今回の発見を“ほんの序の口”と考えていることだ。今後国内で続々と“エレファント級”の油田が発見される可能性があると見ているのだ。(NBO注:エレファントとは、10億バレルを超える巨大油田を指す業界用語)

 「まずは、日量約10万バレル程度の生産を予定しているが、2020年までには100万バレルまで増やしたい。これは、米国最大のアラスカ州プルドーベイ油田を上回る規模だ」と、ペトロブラスの探鉱・生産戦略マネジャー、ウゴ・レプソルト氏は豪語する。この数字について、英コンサルティング会社ウッド・マッケンジー(本社ロンドン)の中南米エネルギー部門アナリスト、マシュー・ショー氏は「怪物級だ」と感嘆の声を上げた。

ブラジルよ、お前もか!

 トゥピ油田の規模を前にして、ブラジル人は自国の石油資源に対する考え方を早くも変えつつある。“石油国粋主義”ともいうべきものに火がつこうとしているのだ。ベネズエラのウゴ・チャベス大統領はその先例であり、米エクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)といった石油メジャーから国内の油脈や生産インフラを没収してしまった。

 実際、ペトロブラスによるトゥピ油田発見のニュースの翌日、ブラジル政府は民間石油会社の締め出しに動いた。近々入札を予定していた312探鉱区のうち、トゥピ近隣の41探鉱区を除外すると発表したのだ。

 「我が国はここ10年間、石油権益を民間会社に開放する傾向にあった。だが、新しい巨大油田については、提携の是非も含めてその方法を再検討している」とブラジル政府はコメントしている。

 監督機関であるブラジル国家石油庁(ANP)によると、議会に提出する新しい石油法案を草稿中だという。この法案により民間石油会社は、岩塩地層下の油田には関与しにくくなりそうだ。加えてルラ大統領は、トゥピ油田で原油生産が始まる2011年頃に石油輸出国機構(OPEC)に加盟すべきだと発言している。

 「こうした動きにより、政府と民間石油会社の役割についての大討論の火蓋が切られたように見えるが、政府は今後も民間会社と共に操業することを望むだろう」と、英ケンブリッジ・エネルギー・リサーチ・アソシエーツ(CERA)のディレクター、ソフィー・アルドベール氏は見ている。

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