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トヨタ、絶好調でも意外な悩み

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2007年12月11日(火)

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 不思議な話に思えるが、自動車業界のライバルを震え上がらせているトヨタ自動車が悩んでいる。新規採用が増え、経営幹部が退職の時期を迎える中、同社の成功に不可欠だった質実、規律、たゆまぬ改善という企業文化が失われることを恐れているのだ。

 そこで経営陣は数々の教育制度を導入している。トヨタをもっとトヨタらしくするために東京都内のビジネススクールまで利用。「トヨタのDNAを失うことがないよう全力を尽くしている」と北米トヨタの早川茂社長は言う。

 トヨタの内部を覗けば、経営陣が気をもむ理由が分かる。この極めて日本的な企業は急成長によって、海外では外国人に頼らざるを得なくなっている。トヨタを今のようなグローバル企業に育て上げた経営幹部は間もなく退職し、不遇の時代を知らない世代にバトンを渡す。そしてトヨタは過去3年間で、同社の企業文化に馴染みの薄い従業員を4万人も採用しているのだ。

 「目先の問題ではないが、知らぬ間に体を蝕み、気づいた頃には手遅れとなる生活習慣病のようなものだ」とUBS証券のアナリスト、吉田達生氏は言う。

新人もベテランも徹底教育

 教育制度は役員から工場の従業員に至るまで全社的に導入されている。スティーブ・セントアンジェロ氏は2005年、米ゼネラル・モーターズ(GM)からトヨタに転職した直後、数週間、工場の組み立てラインで働いた。米カリフォルニア州フリーモントのGMとトヨタの合弁工場で10年近く働いた経験があるにもかかかわらず、だ。

 セントアンジェロ氏は今年6月、北米の生産子会社トップに昇進した。万一、彼が教えを忘れてしまった場合に備え、お目付け役がいる。既に退職した前任者ゲイリー・コンビス氏は今も顧問として報酬を得ているのだ。

 これは日本から取り入れた発想で、本社では退職するエンジニアに若手のアドバイザーとして職にとどまるよう求めている。企業文化を守ろうとする同社では、こうした高齢の従業員が急増している。日本のトヨタでは昨年、退職年齢に達した熟練エンジニア1200人のうち650人を再雇用した。その数は近く3000人に達する見込みだ。

 ベテラン社員も教育を受ける。勤続25年のランディ・プリューゴープト氏は今夏、米マーケティング部門のトップに昇進した際、“トヨタウェイ”に関する本やファイルの山を渡され、静岡県浜松市のトヨタ・インスティテュート・グローバルラーニングセンターに送り込まれ1週間の研修を受けた。「ベテランでもすべての答えを持ち合わせていないということを気づかせるための研修だ」と同氏は言う。

 センターは浜名湖を見下ろす高台にあるが、プリューゴープト氏が目にしたのはホテルや教室の壁だけだった。丸1週間、渡辺捷昭社長や張富士夫会長、創業者一族の豊田章男氏らが50人の受講者を前に、トヨタを築き上げてきた道のりを説いた。張会長はケンタッキー州ジョージタウンに米国初の工場を設立した頃を回想し、地域社会に溶け込むために地元ロータリークラブに入ったり、ボウリングに出かけたりした話をした。これは、机で市場データを読むことも大事だが、本当に何が起きているか知るにはオフィスを出て現場を見なければならないという教訓で、同社が“現地現物”と呼ぶプロセスだ。

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