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インドのオリッサ州が熱い

天然資源の宝庫にグローバル企業が殺到

2007年12月13日(木)

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Manjeet Kripalani (BusinessWeek誌インド支局長)

米国時間2007年12月3日更新 「India: The Battle for Orissa

 私はたった今、インド東部沿岸のオリッサ州から戻ってきたところだ。怒涛の勢いで成長するインドにあって、ほとんど見落とされてきた地域だ。だが、オリッサ州を知らなければ後悔することになるかもしれない。

 オリッサ州は、飢えや貧困、サイクロン、干ばつにさいなまれる地域として知られてきた。しかし今や、最たる注目の的は豊富な天然資源だ。インドの鉄鉱石、クロム鉱石、石炭、ボーキサイトの宝庫なのだ。インド製造業が躍進するために欠かせないものばかりである。

鉄鋼大手が100億ドル単位の投資

 そこに目をつけた鉄鋼や非鉄金属の巨大企業がオリッサ州に大挙して押しかけ、政府からの採鉱許可を待っている。韓国鉄鋼大手ポスコやルクセンブルクのアルセロール・ミタルのほか、タタ・スティールジンダル・スティールといったインド勢も同州に450億ドルもの資金を投じようとしている。

 オリッサ州はインド経済の中心地へと変貌を遂げつつあるのだ。州都ブバネシュワールは、プーリーやコナラークの有名寺院で知られる観光地だが、かつてはあまり活気のない町だった。

 今では道路が拡張され、小奇麗なホテルが立ち並ぶ。携帯電話、個人保険、様々な日用品を宣伝する大看板が立つ。地元商店が集まった小規模なものだがショッピングモールもある。そして、電力不足が当たり前のインドにあって、珍しく豊富で安定した電力が供給されている。

 地味ながら着実にオリッサ州に進出しているのが鉄鋼会社だ。インド鉄鋼公社(SAIL)、タタ・スティール、インドのジンダル・ステンレス、ポスコ、アルセロール・ミタルなどの大手が名を連ねる。こうした社名は広告看板には見られない。事務所はフォーチュン・タワーのように、真新しく光るガラス張りや御影石張りのオフィスビルの中に入っている。

 ポスコは港湾設備まで備えた一大製鉄所を120億ドルかけて建設する予定だ。アルセロール・ミタルは200億ドル規模のプロジェクトを、タタ・スティールも数十億ドル規模の投資を計画している。

先住民の立ち退き問題で流血騒ぎも

 ただし、こうした計画は足止めを食らっている。過渡期にあるインドではありがちなことだが、オリッサ州でも変化への適応に長い時間が必要なのだ。

 鉱物資源が眠っている土地の大部分は、先住民が住む森林地帯だ。先住民を立ち退かせて企業が進出するには、所定の法的手続きが必要となる。

 この地域の先住民は、オリッサ州人口の25%を占める。国内最貧困層に属する彼らは、土地との結びつきが非常に強い。多種多様な生態系や野生動物などといったこの地域一帯の自然遺産と共にある人々だ。

 激動のインドでは、先住民は最大の“負け組”である。彼らを擁護する者はほとんどいない。特に政治家は当てにならない。他地域に追いつくことに懸命なので州の発展を早めるためなら手段を選ばない。環境や住人など眼中にないのだ。こうした闇雲な開発至上主義が、裁判所やオリッサ議会での争いや暴動の種をまいている。

 争いの結末は様々である。

 2006年1月、タタ・スティールは、インドの鉄鉱石地帯の中心部カリンガナガルにある1000エーカー(1エーカー=0.4ヘクタール)余りの所有地に塀を巡らすことにした。だが、先住民は立ち退きを拒否。介入した警察が発砲し、十数人の先住民が死亡した。先住民はその後1カ月以上にわたり、カリンガナガルへの主要道路を閉鎖した。

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牛島 信 弁護士