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地球温暖化対策、本当のコスト

巨額すぎて実現不可能? それとも意外に安上がり?

2007年12月13日(木)

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John Carey (BusinessWeek誌上級特派員、ワシントン)

米国時間2007年12月4日更新 「The Real Costs of Saving the Planet

 12月5日、米上院委員会である法案の審議が大詰めを迎える。温室効果ガスの排出削減を義務づける初の法案だ。

 この法案(米気候安全保障法案)はジョン・ウォーナー上院議員(共和党、バージニア州選出)とジョー・リーバーマン上院議員(無所属、コネチカット州選出)により提出され、発電所、自動車をはじめとする二酸化炭素ガスなどの排出源からの排出許容量に上限を課すものだ。また排出枠を下回った企業は、削減目標を達成できない企業に余剰分を売却することが認められる。

 「キャップ・アンド・トレード」と呼ばれるこの方式は、温室効果ガス削減を最も低コストで実現できると経済学者は言う。酸性雨原因物質の抑制に成果を上げてきた実績もある。

 折しも、世界各国の代表がインドネシアのバリ島に集結し、排出削減について国際的合意の形成に尽力している最中である。最大の障害は莫大なコストがかかることだ。

常識を引っくり返したマッキンゼー・リポート

 だが、実際のところどのくらいの“コスト”がかかるのだろうか。

 気候変動抑止のための法的規制措置の反対派は、米国経済に壊滅的な打撃を与えかねないという懸念を持っている。例えば米商工会議所の主張によると、340万人の国民が失業し、現在約13兆ドルの米国のGDP(国内総生産)は12兆ドルに落ち込む。さらにガソリンや灯油などの商品価格が上昇し、消費者の負担は6兆ドルも増加する。また、深刻な気候変動を阻止するためには20兆ドルのコストが必要とする経済見通しもある。

 しかし、米マッキンゼー・アンド・カンパニーが新たに発表した分析結果では、温室効果ガスの大幅削減のために必要なコストは数百億ドルにすぎない。また、少なくとも削減策の40%は実質的には経済にプラスに働き、マイナスにはならないという。

 なぜ、これほどまでに大きな食い違いが生じるのか。

 まず反対派が示す数字を見てみよう。こういった数字は大抵の場合、大規模な数理経済モデルによって導き出されている。マクロ的な視点で経済をとらえ、エネルギー関連支出の上昇や二酸化炭素排出に伴う経済的負担などによる効果を算出する。短期の経済変動予測のために広く用いられている手法ではあるが、長期の予測では正確性に劣る。当初の仮定をどう設定するかに大きく左右されるためだ。

 例えば、変化の速度をどう仮定するかによって、最終的な数字は大きく違ってくる。

コメント1件コメント/レビュー

この記事のコスト見積もりの詳細はわかりませんが,私も温暖化防止コストはそんなに多くない,逆に経済的にも「国の在り方」にとってもプラスに働くと踏んでいます.というのは,1990年から現在までのCO2増加は,省エネ努力している産業部門ではなく,家庭,業務,運輸部門だからです.家庭に多くの家電製品や便利なキカイを売り込むことで,個々の機器の省エネ化は達成されても,トータルではエネルギーは伸びます.業務部門の伸びは急速なIT化(高速化でエネルギー消費大),輸送部門の伸びは,むやみにクルマに依存するようになったからです.これらの流れを変えるのは,ひとつは炭素税の導入などの経済的手法,これは省エネ分野での技術革新や新たな雇用を生み出すでしょう.もうひとつは,やたらにエネルギーを使うのではなく,自然回帰,安心な食べ物など,ストレスを小さくし,「経済発展」を鈍化させ,「精神的安心」を目指す方向への移行を意味するからです.これは,本来わが国の特徴だったのではないでしょうか.(2007/12/13)

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この記事のコスト見積もりの詳細はわかりませんが,私も温暖化防止コストはそんなに多くない,逆に経済的にも「国の在り方」にとってもプラスに働くと踏んでいます.というのは,1990年から現在までのCO2増加は,省エネ努力している産業部門ではなく,家庭,業務,運輸部門だからです.家庭に多くの家電製品や便利なキカイを売り込むことで,個々の機器の省エネ化は達成されても,トータルではエネルギーは伸びます.業務部門の伸びは急速なIT化(高速化でエネルギー消費大),輸送部門の伸びは,むやみにクルマに依存するようになったからです.これらの流れを変えるのは,ひとつは炭素税の導入などの経済的手法,これは省エネ分野での技術革新や新たな雇用を生み出すでしょう.もうひとつは,やたらにエネルギーを使うのではなく,自然回帰,安心な食べ物など,ストレスを小さくし,「経済発展」を鈍化させ,「精神的安心」を目指す方向への移行を意味するからです.これは,本来わが国の特徴だったのではないでしょうか.(2007/12/13)

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