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投機マネーが狙う“原油下落”

最前線の原油トレーダーが静かに準備を始めている

2007年12月14日(金)

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Moira Herbst (BusinessWeek.com記者、ニューヨーク)

米国時間2007年12月5日更新 「Why the Hot Money's on Cheaper Oil

 アナリストのフィル・フリン氏は、いつでも臨戦態勢だ。カフェインで集中力を高める。1日にポット2杯分のコーヒーを飲むこともある。まずは早朝2時30分、目覚めの1杯を片手に欧州市場をチェックするのが日課だ。最近は、市場の動きに素早く反応する瞬発力がなければ原油トレーダーなど務まらない。

 何しろこのところの原油相場は、急変するのが当たり前。つい先日の12月5日にも、相場は急展開した。

 石油輸出国機構(OPEC)がアブダビでの総会で増産見送りを決定したとの報道を受け、原油価格は時間外取引で1バレル=90ドル近くまで上昇。さらに米国政府の発表が価格を押し上げた。11月30日までの原油週間在庫が前週比800万バレル減と予想を上回る落ち込みを示したのだ。原油価格は、米ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX、NMX)の午前の取引で、一時90.35ドルまで跳ね上がった。だが、上昇は一時的なもので、数時間後には再び下落に転じた。

 11月最終週以来、原油価格は米国経済の減速懸念やOPECの増産を見込んで10ドル以上下落し、12月4日のNYMEX原油先物は、1バレル=88.32ドルで引けた。5日の反落も、この下降トレンドの延長線上にある。

 フリン氏は、シカゴのブローカー、アラロン・トレーディングのアナリストで業界24年の大ベテランだ。長いこと積極的な原油強気筋として鳴らしてきた。2000年の1バレル=30ドル突破、2004年の40ドル肉迫をいち早く予見している。

 1カ月前の11月7日に終値96.46ドルをつけた時、フリン氏は有頂天だった。「祝杯を挙げよう! 原油高は世界的にも米国にとっても好景気の印なのだから。見通しは明るい。強気、強気でいくぞ」。

原油相場は確実に下降局面を迎える

 だが、11月は悪材料の連続。その最たるものが、信用収縮の拡大懸念だった。今やフリン氏でさえ、直近の価格上昇は短命に終わると考えている。「長年で初めて弱気になっている。確実に原油相場は下降局面を迎える。見通しを逆転させるような大きな材料が出れば別だが…。90ドル半ばまで戻したら、逃げる準備だ。急落は必ずやってくる」。

 石油大手企業の株価は、原油価格に連動して動くことが多く、11月以降の下落も当然と言える。だが、石油在庫逼迫のニュースが報じられた12月5日は、米エクソンモービル(XOM)、米シェブロン(CVX)、米コノコフィリップス(COP)の株価は軒並み値上がりした。景気の力強さを示すニュースを受け、市場全体が堅調であったことも有利に働いた。

 フリン氏のような原油トレーダーの素早い動きが、かつてないほどの規模で相場を大きく動かしている(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年1月16日「How Speculators Increase Oil Volatility」)。実際OPEC首脳は12月5日の声明で、「投機家が原油価格に及ぼす影響を懸念しており、市場の安定を維持するために今後は積極的に行動する」と表明した。

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