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シスコ、この世の春

AT&Tから次世代網向け高性能ルーターを大型受注

2008年1月15日(火)

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Olga Kharif (BusinessWeek.com記者、オレゴン州ポートランド)
Peter Burrows (BusinessWeek誌シニアライター、シリコンバレー)

米国時間2007年12月26日更新 「AT&T and Cisco: A Bandwidth Bonanza

 米シスコシステムズ(CSCO)に朗報が舞い込んだ。米最大の通信企業AT&Tが、次世代ネットワークの中核にシスコ製品を採用することになったのだ。

 12月10日付の発表によると、AT&Tは、動画、ブロードバンド、音声の高度な統合サービスに対応した通信ネットワークの増強を計画。その中核に、かねてのパートナーであるシスコの製品を導入するという。米アーガス・リサーチのアナリスト、ジム・ケレハー氏によると、この次世代ネットワーク全体で、シスコにとっては最大5億ドルの収益をもたらすという。

 契約の規模だけではなく、ネットワークの処理能力も群を抜いている。今回AT&T(T)が採用するのは、シスコが2004年に発表した最上位機種のルーターである。当時のアナリストの間では、性能が高すぎて、この機種を導入する企業はほんのひと握りにすぎないとの見方が強かった。

 今回の計画では、その超高性能ルーターで全米25都市を結ぶ。膨張の一途をたどるインターネット通信、特に動画通信に対応するのが狙いだ。巨大ネットワーク企業、シスコの売上高340億ドルのうち、25%程度をコンスタントに担ってきた当該部門にとって先行きが明るい話だ。

アルカテル、ルーセント、エリクソン、ノーテルの牙城を切り崩す

 今やシスコには、韓国からブルガリアに至るまで、世界各地の通信企業やケーブルテレビ会社から受注が殺到。通信市場を牛耳るというシスコの野望は、現実になりつつある。長きにわたって、仏米アルカテル・ルーセント(ALU)、スウェーデンのエリクソン(ERICY)、カナダのノーテルネットワークス(NT)の牙城だった通信市場を切り崩すことである。

 2007年、シスコのサービスプロバイダー向け事業は急成長し、売り上げ全体の約30%を占めるに至った。他社との比較で言うと、通信事業者向けの売り上げだけで、ノーテルの全売り上げに肩を並べる。サービスプロバイダー向けの売り上げが全体に占める割合は、「2008年はさらに1~2ポイント上昇する可能性がある」と、米調査会社IDC(IDC)のアナリスト、イブ・グリリッチェス氏は予測している。

 シスコの勝因は、競合各社に比べて製品のラインアップが豊富な点にある。基本となるルーター製品しかり、関連製品しかりだ。通信事業者がネットワークの構築に使うルーター製品から、傘下の米サイエンティフィック・アトランタのケーブルテレビ用セットトップボックスや高価なテレビ会議システムなど、通信事業者が消費者や企業に再販する関連製品に至るまで手広く揃えている。

 その成果は、市場シェアの上昇となって表れている。IDCの調査によると、サービスプロバイダー向け売り上げのシェアは、2006年第2四半期からの1年間で、7.5%から8.4%に上昇。その割を食ったのがアルカテル・ルーセントだ。かくして、通信事業者向け機器メーカーの世界ランクで、シスコは前年の第5位から第4位に上がった。

一般消費者向けの事業にも意欲

 動画サービスへの参入が相次ぐ通信企業各社では、音声、データ、動画を別個に扱っていた既存ネットワークを、インターネット技術を基盤として一元化したネットワークに置き換える動きが盛んだ。「当社の存在感は大いに増しつつある」と、シスコのシニアバイスプレジデント兼サービスプロバイダーテクノロジーグループ担当ゼネラルマネジャー、トニー・ベイツ氏は自負する。

 サービスプロバイダー向け事業が急成長を遂げたことは、シスコにとって大きな意味がある。今や、コンピューターの処理は、パソコンや企業ネットワークの枠内だけで収まる時代ではない。インターネットとの連係が当たり前になりつつある中で、あらゆる通信のニーズに対応できる企業、つまり通信事業者やケーブルテレビ会社が担う役割が大きくなっているからだ。

 さらにシスコは、一般消費者向けの事業にも意欲を示している。通信事業者のお仕着せではなく、自分の目で選んだ機器を使いたいと考えている消費者への販売だ。これは、いわゆるチャネルコンフリクトの問題につながるが、シスコの立ち位置は絶好だ。

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