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タタとビジオ、2つの衝撃

新しい経済のルールに日本はいかに備えるべきか

  • 山崎 養世

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2008年1月17日(木)

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 新年早々、これから日本経済に大きな打撃になり得ることが、2つありました。

 1つは、インドのタタ自動車が30万円以下の自動車を、インドのモーターショーで発表したのです。もう1つは、米国のビジオが、日本で低価格の大画面薄型テレビを販売することを発表しました。

 いよいよ、グローバル経済の価格破壊の波が、日本の得意分野である自動車とテレビに押し寄せ始めました。もちろん、最初の波ですから、さざ波くらいにしか見えないかもしれません。

普及品の主戦場は新興国へ移った

 タタの売り出す自動車は、インド国内でしか販売の予定はありません。日本や欧米での安全基準などを満たすことができないからです。ドアミラーは運転手側だけ、ワイパーも1本、最高速度も時速100キロ程度、エアコンも付いていない車ですから、そのまま日本で売れることはないでしょう。

 ビジオの計画にしても、現実性は今のところよく分かりません。品質や顧客満足度、アフターサービスなど、日本の消費者の厳しいチェックにパスするかどうかは未知数です。

 でも、世界経済は確実に変わりつつあります。タタが示したのは、世界市場の主戦場が、普及品については、自動車といえども人口の多い新興国に移ることです。そこでは、日本などの先進国に比べてはるかに安い製品でないと、一般国民からは受け入れられません。

 インドでは、日本のスズキの子会社であるマルチ・スズキ・インディアが、自動車でトップシェアを築き上げました。工場やオフィス勤めのサラリーマンが、年収の範囲で買える品質のいい車を作ってきたことが成功の原因でした。マルチの自動車はかつてのトヨタ・パブリカを思わせます。そこに、タタ自動車が、さらに安い車を引っさげて殴りこみをかけたわけです。

 インドを旅すると、どこでも、トラックやバスは圧倒的にタタのブランドです。さらにタタは、インド最大の製鉄会社をはじめ、自動車に関連し得る様々な企業を傘下に持つインド最大の財閥です。そのタタ・グループの総帥ラタン・タタ氏自らが新型車を運転してモーターショーに現れたところに、意気込みが感じられました。

戦後の日本が歩んだ道をたどる新興国

 新年のコラムにも書きましたが、2006年頃から顕著な現象は、中国やインドを先頭とした新興国での国内企業の台頭です。それまでブランドや技術で外国企業が圧倒的だった分野でも、今後は国内企業のシェアは伸びるでしょう。

 そして、いったん国内での競争に成功した新興国の企業は、他の新興国、そして、欧米や日本などの先進国市場でのシェアを拡大し、世界市場での地位を築こうとするでしょう。まさに、戦後の日本企業がたどった道です。

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