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欧州経済、危うし

サブプライム危機が浮き彫りにした意外な弱点

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2008年1月24日(木)

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Carol Matlack (BusinessWeek誌パリ支局チーフ)

米国時間2008年1月22更新 「Behind Market Turmoil, Europe Is Weakening

 1月22日の欧州金融市場では、米連邦準備理事会(FRB)による0.75%の緊急利下げを受けて株価が反発し、市場参加者から安堵のため息が漏れた。だが、世界の株式市場でパニック売りが広がった後、急遽発表されたFRBの利下げは、米国の景気後退に対する欧州の脆さを浮き彫りにした。

 22日の欧州市場では、前日の株価急落と先に始まったアジア株の総崩れを受けて午前中は売りが先行したものの、結局、英国のFTSE100種総合株価指数とフランスのCAC40株価指数は2%以上上昇して引け、ドイツのDAX株価指数も0.3%の小幅安で終わった。

 欧州の政治家はすかさず、長年にわたる無責任な赤字支出によって今回の危機の引き金を引いた米国を責め立てた。「我々欧州の経済は(米国とは)全く異なる状況にある」。欧州委員会のホアキン・アルムニア委員(経済・通貨問題担当)はベルギー・ブリュッセルで開かれる欧州連合(EU)財務相会合の前に、記者団に対してこう語った。

欧州企業は今年、5.5%の減益へ

 だが一方で、欧州の裏庭でも深刻な問題が膨らみつつあることがはっきりしてきた。ドイツの労働コスト上昇、スペインの危うい住宅市場、英国の厳しい信用収縮といった問題である。米リーマン・ブラザーズ(LEH)のロンドン在住エコノミスト、ローレント・ビルケ氏は、「米国で起きている出来事とは無関係に、欧州経済は大きく弱体化しつつある」と言う。

 不穏な兆しはあちらこちらに見受けられる。ユーロ圏の物価上昇率は昨年12月に3.1%まで上昇し、6年ぶりの高水準となった。ドイツの労働組合は大幅な賃上げを交渉しており、インフレ率をさらに押し上げる可能性がある。

 長年不動産ブームが続いた英国は今、米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)危機の自国版とも言える問題に直面している(BusinessWeek.comの記事参照:2007年11月20日「Gloom Grips British Housing Market」)。英アブソルート・ストラテジー・リサーチの欧州戦略担当幹部、イアン・ハーネット氏は言う。「(米国のサブプライムローンと)全く同じような住宅ローンが英国人にも販売されており、それがいずれ金融サービスセクターに打撃を与え始める」。

 欧州の企業収益も減速していく。米ゴールドマン・サックス(GS)は、欧州企業はインフレやタイトな信用状況、欧州の輸出競争力を削ぐユーロ高に見舞われ、今年、5.5%の減益になると予想している。

 こうした一連の問題を悪化させるのが、米国の金融問題である。サブプライム危機でスイスのUBS(UBS)や英バークレイズ(BCS)、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)をはじめとした多くの欧州金融機関が打撃を受け、ここ数カ月で巨額の評価損を計上している(BusinessWeek.comの記事参照:2007年12月10日「UBS: Lose a Few Billion, Win a Few Billion」)。

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