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「庶民は借家でじゅうぶんなのだ」で“炎上”
中国の元・有名官僚が反発された理由

2008年1月25日(金)

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 香港に拠点を置く中国語圏向けの民間テレビ局「鳳凰衛星テレビ」(フェニックステレビ)は、世界中の中国語を母国語とする人々を対象に中国語のテレビ番組を流している、中国語圏では知らぬ者無き、著名なテレビ局である。中国政府は同テレビ局の放送を中国国内で受信することを許可しており、ケーブルテレビなどを通じて中国の一般家庭でも視聴が可能である。

人気番組で「住宅価格」について討論

 その「鳳凰衛星テレビ」に、毎週土曜日のゴールデンタイム(夜8時から9時まで)に放映されている「一虎一席談」という人気番組がある。日本ならさしずめ、「一虎と語ろう」とでもいう番組名になるのだろうが、「一虎」というのは“胡一虎”という人気司会者の名前である。その“胡一虎”の司会で、社会、文化などの各方面で発生した事件、論争の焦点、ホットな話題などを取り上げて、事件や問題の当事者、各界の学者や専門家、有名人などをスタジオに呼んで、討論を行う番組である。

 2008年1月5日、「一虎一席談」は、アジア版ダボス会議と言われている「ボーアオ・アジアフォーラム」(中国語:博鰲亜洲論壇)の秘書長である龍永図(りゅう・えいと)氏をゲストに迎えて、『住宅価格は転換点に達したか』というテーマの討論会を放映した。龍永図氏は、中国政府の対外貿易経済合作部(略称:経貿部、現:商務部)の国際連絡司長、部長助理、副部長を歴任し、副部長時代にWTO加盟交渉首席代表として中国のWTO(世界貿易機関)加盟を成功に導き、一躍国際社会にその名を知らしめた人物である。

 ところで、商社に勤める筆者は、かつて日本政府の中国向けODA(政府開発援助)を担当し、無償資金協力案件を専門的に扱っていたが、経貿部国際連絡司長時代の龍永図氏は、その無償資金協力案件の受け手である中国側の責任者であった。外務省との交渉を行うために、しばしば訪日していた龍永図氏とは、滞在していた高輪プリンスホテルのロビーで何度か挨拶したことがある。1943年生まれで、筆者よりも6歳年上の龍永図氏だが、当時はさえないおっさんという印象であった。しかし、2004年に筆者が海南省の博鰲(ボーアオ)で毎年開催されているボーアオ・アジアフォーラムに参加した際に見た龍永図氏は、秘書長としての貫録十分で、かつての冴えない面影は微塵もなかった。「地位は人を作る」と言うが、まさにその通りであることを実感したものであった。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「「庶民は借家でじゅうぶんなのだ」で“炎上”
中国の元・有名官僚が反発された理由」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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