Ian Rowley (BusinessWeek誌、東京支局特派員)
米国時間2008年1月18日更新 「Big China Plans for Japan's Big Three」
日本の大手自動車メーカーの株主にとっては冴えない日々が続いている。円高の進行、米国の景気減速、国内市場での販売不振といった懸念材料が重なり、トヨタ自動車(TM)の株価は昨年11月初めから18.9%下落した。日産自動車(NSANY)とホンダ(HM)の株価は、それぞれ24.7%、26.5%とさらに大きく下がっている。
投資家が心配するのも無理はない。日本車メーカー大手3社は売り上げの半分以上を北米市場に依存する。そのうえ、世界第3位の規模を持つ国内市場での販売台数は昨年、ここ25年で最低水準にまで落ち込んだ(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年11月1日「Toyota set to top 50% market share in Japan」)。
自動車メーカーの成長パターンに変化
唯一の明るい材料は急速に拡大する海外の新興市場、特に中国市場での販売が大きく伸びていることだ。トヨタ、日産、ホンダの幹部は、経済発展著しい中国での販売増のおかげで、売り上げ目標は十分達成可能だと期待を寄せる。「今年、国内自動車メーカーの成長パターンに変化が見られるだろう。新興市場での販売の伸びが米国や国内市場での不振を帳消しにする」と新生証券(本社:東京)のアナリスト、松本康宏氏は言う。
2006年、中国は日本を抜き、米国に次ぐ世界第2位の自動車市場に成長した。日本車メーカーは2007年、その中国で確実に好成績を残した。自動車市場専門の調査会社、米CSMワールドワイドの概算によれば、中国国内での日本メーカーの乗用車販売台数は通年で24%増加し150万台を突破したもようだ。3年前から2倍以上伸びたことになる(実績は今後発表の予定)。
当然、中国での売り上げ拡大を当てにしているのは日本のメーカーだけではない。
中国市場で先行する独フォルクスワーゲン、米ゼネラル・モーターズ(GM)も好調な販売成績を上げている。現地企業と2つの合弁会社を展開するフォルクスワーゲンは1月10日、2007年の販売台数が前年比28%増の91万台になったと発表した。GMもその前日、19%増の103万台という結果を公表した(そのうち約55万台は上海汽車、GM、柳州五菱汽車3社の合弁会社、上汽通用五菱で生産されたもので、GMは持ち分34%の少数株主にすぎないとアナリストは指摘している)。
吉利汽車(ジーリー)、奇瑞汽車(チーロイ)といった中国の国内メーカーも売り上げを伸ばしている(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2007年11月6日「中国自動車市場の憂鬱」)。
拍車がかかるトヨタの勢力拡大
そんな中で日本のメーカーは、この混戦集団の先頭に立つための態勢を整えつつある。トヨタを先頭に今後中国市場への攻勢を一層強めていくと見られている。フリーのコンサルタントで、かつて米調査機関グローバル・インサイトでアジア自動車市場の調査担当ディレクターを務めていたアシュビン・チョタイ氏は、昨年14%だった日本メーカーのシェアは2012年までに25%に達すると見ている。「先頭集団との差はまだ大きいが、目覚ましい勢いで追い上げている」とチョタイ氏は言う。
中でもトヨタがシェアを拡大しつつあることに、ライバル企業は戦々恐々だ。出足こそ遅れたものの、2006年に広州で「カムリ」の生産を開始して以降、中国市場での勢力拡大に拍車がかかってきた。2007年の販売台数は50万台前後に達したと見られる。前年比で50%以上の増加、販売目標の42万台を大きく上回る数字だ。2010年までにはさらに販売台数を倍増し、100万台の突破を目指している。
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