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マードック氏、方針転換の理由

WSJ電子版の完全無料化は「やっぱり、や~めた」

2008年2月5日(火)

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Tom Lowry (BusinessWeek誌シニアライター、ニューヨーク)

米国時間2008年1月25日更新 「Why Rupert Won't Make the WSJ Fully Free

 米メディア大手ニューズ・コーポレーション(NWS)を率いるルパート・マードック氏は、特ダネを抜きたいという“新聞人”の素養を備えているようだ。

 今回は自分の部下である米ダウ・ジョーンズの幹部を出し抜き、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙の電子版の完全無料化は“しない”ことを明らかにした。「世界経済フォーラム(WEF)年次総会」(ダボス会議)の席上での発言である。1月24日にダウ・ジョーンズの本社(ニューヨーク)で予定されていた、WSJ電子版の今後に関する正式発表の数時間前のことである。

「無料化」から一転、「有料+無料」の複合制に

 WSJ電子版の有料制維持というマードック氏の発言は、内情を知らない人間には驚きだった。なにしろ同氏は何カ月も前から、有料コンテンツサイトで最も成功していると言われるWSJ電子版を完全無料化するという大胆な方針を示唆していたのだ。同サイトのアクセス数を増やし、広告収入を増やすのが狙いだった。

 だがここ数週間に行われた一連の社内会議で、マードック氏は購読料収入を今手放すのは得策ではないと思うに至ったようだ。会議の参加者は、腹心のダウ・ジョーンズCEO(最高経営責任者)レス・ヒントン氏、WSJ発行人のロバート・トムソン氏(両者とも英ニューズ出身)とダウ・ジョーンズの旧幹部の面々だ。注目すべきは退任予定だった前WSJ発行人、ゴードン・クロビッツ氏と同社コンシューマー・メディア・グループCOO(最高執行責任者)のトッド・ラーセン氏が出席していたことだ。なおWSJ電子版は1996年の創刊以来、ずっと有料制である。

 マードック氏が方針転換を考えているとの噂が流れ始めたのは1月9日、マンハッタン南部のマリオットホテルでの、マードック氏とWSJ局長や主要な編集者との夕食会の後だった。

 経営コンサルタントは抜きに、ダウ・ジョーンズの幹部は想定される様々な影響を十分に説明した。最終的には、ダボス行きの1週間ほど前にマードック氏自身が決断を下した。広告主が減る可能性を恐れたのだろうか──。そうかもしれないが、マードック氏は短期的な影響を気にするような人物ではない。今までも長期的な視野を持ち、辛抱強く結果を待つ戦略で成功を重ねてきたのである。

購読料金の値上げをほのめかす

 「マードック氏に“天からの啓示”があったというような大仰な話ではない。単に有料購読者を維持することが得策だと思ったのだ」と、マードック氏に近い幹部の1人は言う。無料部分をこれまでよりも増やすことによって、有料、無料の双方の“いいとこ取り”ができるとマードック氏が確信しているのは明らかだ。1月10日には「社説」を無料化すると発表している。

 マードック氏は購読料収入を増やそうとしている(ダボスでは購読料の値上げをほのめかした)。雇用主が購読料を支払う場合が多いので、値上げしても購読者は減らないと考えているのである。新たなコンテンツを無料開放してアクセス数を増やすことで、広告収入の増加も狙っているのだ。

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