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どうなる、ヤフー!

マイクロソフトからの買収提案は時間の問題だった

2008年2月7日(木)

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Robert Hof (BusinessWeek誌、シリコンバレー支局長)

米国時間2008年2月2日更新 「Yahoo's Joyful, Difficult Journey

 歓喜の叫びの意味を社名に込めた米ヤフー(YHOO)が、悲嘆に暮れながら消え去ることになるかもしれない。

 2月1日、米マイクロソフト(MSFT)は、ヤフーに対する446億ドルの買収提案を発表した。買収が実現すれば、ハイテク業界における象徴的な成功物語の1つが幕を閉じる。ヤフーは、雑然として分かりにくいインターネットの世界を親しみやすい存在にしたが、保守的な巨大企業に飲み込まれれば、その単なる1ブランドに成り下がってしまうだろう。

「何も変えない、何も決めない、何もやらない」

 すさまじい凋落ぶりと言えよう。テクノロジーを売り物にする企業が、いかにあっけなく業界の急流に足をすくわれ得るかという教訓でもある。ヤフーの衰退がこれほどの衝撃を与える理由は、同社が見かけ倒しの企業ではないからだ。

 所有する資産は並ぶものがないように思われる。サイトの訪問者数は全世界で毎月5億。ファイナンス、スポーツ、メールなどの主なオンラインコンテンツ分野ではトップの座にある。しかも新しい検索連動型広告システムは、グーグルの支配する市場にありながら、広告主から高い評価を得ている。

 それでも株主や従業員の多くは、かつてあれほど愛された同社に見切りをつけつつある。期待できそうなプロジェクトが始まっても、複雑で官僚的な企業組織の中で駄目になっていくのを、もう何年も目の当たりにしてきたからだ。

 抜き差しならない状況が露呈したのは1月29日。またしても期待外れな四半期業績が報告され、さらに冴えない見通しや1000人の人員削減も発表された(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2008年2月7日「ヤフー、崖っぷち」)。同社幹部が実質的に、変革の効果が目に見えるようになるまでに1年はかかると言及したことで、投資家の我慢は限界を超え、株価は過去4年間で最安値の水準にまで落ち込んだ。「経営陣は全く信用できない」と、米オッペンハイマーのアナリスト、サンディープ・アガワール氏はいきまく。

 ここ2年ほどは、よりよい環境を求めてヤフーを離れていく社員も多かった。最近では昔からいる幹部や従業員ですら、負けを認めつつあった。「何も変えようとしないし、何も決断しようとしない。口先ばかりで行動が伴わない」と、約6年前からヤフーに在籍している幹部が怒る。今は転職先を探している。

買収はもはや避けられない

 通常、企業がここまで急激に低迷すると再び返り咲くのは難しい。ヤフーの場合も同じで、選択肢はほとんど残されていない。

 マイクロソフトの提案は、買収発表前のヤフーの株価を62%も上回っている。これは恐らく、競合他社の介入を避けるための計算だろう。ヤフーはポイズンピル(毒薬条項)の一種を使用することもできる。米グーグル(GOOG)と提携し、グーグルに検索業務と広告業務を任せるというものだ。マイクロソフトによる買収提案の前から、一部のアナリストが提案していた戦略である。あるいは、プライベートエクイティ(非上場株)投資会社に助けを求めて非公開化するという手もある。しかし信用収縮の真っ只中にある現在、莫大な資金を集めるのは難しいだろう。

 待たされる株主の忍耐力もそろそろ限界だ。ヤフーが講じ得る最善の策は、米ケーブルテレビ大手のコムキャスト(CMCSA)や米メディア企業のニューズ・コーポレーション(NWS)に言い寄って、マイクロソフトの提示する買収額を引き上げることだ。いずれにしても大方のアナリストは、ヤフーの運命はもう決まったようなもので、この買収は避けられないだろうと考えている。

 まだこの段階では、ヤフーのいずれの部門が生き残るのかは全く分からない。なにしろマイクロソフトのあだ名は「ボーグ星人」。米テレビシリーズ「スタートレック」に出てくる人間とロボットの融合体で、何でも同化してしまう種族だ。

 言うまでもなく、企業合併はあらゆる業界につきものだ。とりわけ、動きの速いテクノロジー業界ではなおさらである。だが、今回の買収が特に衝撃的なのは、それがまさにヤフーであるからだ。1994年にスタンフォード大学の学生2人が、電気工学博士号の研究をそっちのけで始めた小さな会社──。2人は大学構内にあったトレーラーハウスの中で、初の汎用的なインターネットディレクトリを作り上げた。

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