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マケイン氏、米実業界の敵か味方か

指名確実となった共和党候補への支持は拡大中

2008年2月21日(木)

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Eamon Javers (BusinessWeek誌、米連邦議会特派員

米国時間2008年2月6日更新 「Is John McCain Good for Business?

 米大統領選挙予備選が行われる中、共和党の大統領候補にジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州選出)が指名されると、米国実業界はどう反応するだろう。

 実業界から見て、マケイン氏は矛盾だらけの候補者だ。当初はブッシュ大統領の減税政策に反対していたのに、今はこの政策の恒久化を支持している。企業ロビイスト規制活動の先頭に立ちながら、ロビイストから集めた選挙活動資金は大統領候補の中で最も多い。

 また経済通ではないことを自ら認めながらも、政府の規制のない、自由競争原理に基づく資本主義社会を目指すという。中立的立場にある共和党の世論調査専門家ウィット・エアーズ氏は、「立場のはっきりしない候補者」とマケイン氏を評する。

 2月5日の「スーパーチューズデー」で、マケイン氏は指名に向かって躍進。アリゾナ、ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカット、デラウェア、イリノイ、オクラホマなどの主要州で勝利を収めた。この結果、企業経営者の多くは不承不承ではあるが、マケイン氏支持に回るだろう。

 2007年の時点では、実業界は共和党の大統領候補のうち、マケイン氏よりもライバルのミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事の方を支持していた(編集部注:ロムニー氏は2月7日に選挙戦からの撤退を表明)。実業界がロムニー氏の方を歓迎するのは当然だった。

 米大手投資ファンドのベイン・キャピタルの創設者として民間部門で成功を収めてきたロムニー氏は、遊説中もその実績を繰り返し強調し、「私は生まれながらの経済通」だと訴えた。2月5日の投票日に向け、低迷する米経済の立て直しには経験豊富な指導者が必要だと主張し「米経済は景気後退に陥っている。国民はガス代や暖房費の支払いに頭を悩ませている」と語っていた。

過去には企業との対立も

 経済通のロムニー氏とは対照的に、マケイン氏は「アラン・グリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)前議長の著書を読んで経済を勉強中だ」と冗談を飛ばしている。またマケイン氏は以前から、政府と癒着したり、消費者に不利益をもたらしていると判断した様々な業界や企業を容赦なく糾弾してきた。こうした過去ゆえに、企業経営者たちが投票にためらう可能性はある。

 「マケイン氏が共和党の大統領候補となることがほぼ確実となった今、政府と取引のあるいくつかの企業は警戒感を強めることだろう」と、共和党ロビイストでマケイン氏を支持するスコット・リード氏は言う。

 2001年と2003年にブッシュ大統領が減税を提案した際、マケイン氏は2度とも「減税するなら、政府は歳出を削減して税収の減少分を補うべきだ」という理由で反対票を投じている。これは同氏が減税の推進派でないことの表れではないかと懸念する企業経営者もいる。だが今、彼は遊説先で、「減税政策がこのまま失効すれば、とてつもない増税になる」と訴えている。

 2004年と2005年、マケイン氏は共和党の大物ロビイストでワシントンの黒幕と言われたジャック・エイブラモフ氏の贈賄問題で、上院の捜査の陣頭指揮を執った。エイブラモフ氏は有罪判決を受け、献金と引き換えに同氏に便宜を図った何人もの議員の名前が明るみに出た。当時マケイン氏は、一部のロビイストと議員との親密な関係を非難していた。しかし米消費者団体パブリック・シチズンの報告によると、当のマケイン氏は2008年の選挙運動で59人のロビイストから資金調達の支援を受けており、その額は候補者の中で最大だ。

 マケイン氏は自身を「連邦議会における製薬会社の“天敵”」であるとしている。製薬業界は、2003年のメディケア(高齢者向け医療保険制度)に関する改革法案を熱心に推進していた。同法案の成立によって医薬品の支払いは政府負担となり、予算支出が数十億ドルも増えた。

 マケイン氏はこの改正案に反対し、「政府が薬価の値下げ交渉をしたり、隣国カナダからもっと安い医薬品を輸入できるようにすべきだ」と主張した。しかし結局、いずれの提案も業界ロビイストの強硬な反対により却下された。

エネルギーやタバコ業界、米保健維持機構とも対立

 マケイン氏は地球温暖化問題にも積極的で、CO2(二酸化炭素)排出権制度を提案したが、石油・ガス業界の一部から反対に遭った。また「CAFE基準」と呼ばれる乗用車向け企業平均燃費基準の引き上げの支持も早くから表明していた。ある石油・ガス会社のロビイストは、「マケイン氏が指名されると、共和党、民主党いずれの候補も規制推進派となってしまい、業界としては選択に困る」と漏らす。

 タバコに関しては、マケイン氏は1990年代後半に大規模なタバコ規制法案を提出し、タバコ税の引き上げ、広告の制限、タバコ業界に対する米食品医薬品局(FDA)の規制権限の強化などを打ち出した。可決されれば、タバコ業界は25年間で5億ドル以上の打撃を被ると試算された。同業界は懸命に抵抗し、上院でこの法案を凍結させた。

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