米国時間2008年2月15日更新 「Google Wins Japan's Mobile Net Battle」
米ネット検索大手グーグル(GOOG)の東京オフィスには、“ジョンの魔法”という言葉がある。ジョン・ラーゲリン氏が1年余り前にストラテジック・パートナー・ディベロップメント・マネジャーとして入社してから、同社が日本で積極的に業務提携を進めてきたことを指している。
スウェーデン出身の31歳、細身で金髪の同氏が日本の大手通信事業者2社との提携にこぎ着けたことは、多くの社員を驚かせた。この提携により、8200万もの加入者が使う携帯電話の小さな画面の最上部に、グーグルの検索ボックスが表示されるようになる。
日本で最も利用されているポータル(玄関)サイトを自負するヤフー・ジャパンでさえ、携帯の世界では大きく後れを取っている。ヤフー・ジャパンの親会社ソフトバンクの加入者は、携帯電話からヤフーの検索ページに直接アクセスできるが、その数は1800万人にも満たない。
日本の携帯電話市場は、世界で最も進化している市場の1つ。その市場で、先月のNTTドコモ(DCM)との業務提携によって、グーグルは日本で急成長するネット検索及び広告分野における優位性をさらに強固なものにした。
ドコモの加入者が携帯電話でネットに接続すると、まず目にできるのが“enhanced by Google”と表示された検索ボックスがあるドコモのサイトである。KDDI(au)の加入者も同様だ。渋谷のレコード店を探すのに、携帯電話の数字キーで“Google”と入力しなくても、グーグルの検索エンジンにアクセスできるというわけだ。
日本以外でも同様の計画
グーグルのデータ通信量は急増するだろう。米国では携帯電話でのネット利用は比較的少ないのに対し、日本では数百万人が毎日利用している。政府の統計でも、「携帯電話からのネット利用者数はパソコンからの利用者数と同程度」という結果が出ている。
携帯電話では、検索のほか、地図や電車の時刻表を確認する時にネットを利用する。この種の調べものは、携帯電話からのネット利用目的のうち、電子メールの送受信、ニュースの閲覧に次いで第3位である(米調査会社コムスコア(SCOR)調べ)。グーグルの携帯電話向けサービスでは、これらすべてが可能だ。
「日本で取った戦略をほかの国でも実行する」と、グーグルの上層部は話している。多くの専門家は携帯電話からのネット接続の主導権を巡り、通信業者各社とグーグル、米ヤフー(YHOO)、米マイクロソフト(MSFT)などとの間で壮絶な戦いが起こると予想していた。
しかし、グーグルが日本で通信会社との提携を成功させたことから、その予想は外れるかもしれない。米オッペンハイマー(OPY)のアナリスト、サンディープ・アガワール氏は昨年11月のリポートで、「グーグルにとっての大きな課題は、通信事業者と携帯電話メーカーを味方につけられるかどうかだ」と述べていた。
グーグルとドコモの幹部は、両社の協力関係を努めて強調している。検索データを共有して広告収入を分け合う以外にも利点があるという。
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