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「誹謗中傷合戦」はもう見飽きた?

今年の米大統領選で批判キャンペーンが控えめな理由

2008年3月5日(水)

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David Kiley (BusinessWeek誌、デトロイト支局上級記者)

米国時間2008年2月25日更新 「No Hate in '08?

 ヒラリー・クリントン上院議員(民主党、ニューヨーク州選出)の陣営は、2月中旬になって初めて、バラク・オバマ上院議員(民主党、イリノイ州選出)に対する批判攻撃、いわゆるネガティブ・キャンペーンを展開した。

 オバマ候補がウィスコンシン州での討論会開催に応じなかったことに対し、「質問に答えるよりも演説がお好きなようだ」と揶揄するテレビ広告を流したのだ。この広告は、2月20日、同州の予備選挙でオバマ候補が17ポイント差をつけて勝利するまで放映され続け、オバマ氏の提唱する健康保険改革案もコストがかかりすぎると批判した。

 だがこの批判は、オバマ氏の急所を突くほど痛烈なものではない。そしてこのことは、2008年の大統領選における批判広告戦の現状について多くのことを教えてくれる。選挙の時期には、過激な個人攻撃がいつ繰り広げられてもおかしくはない。大統領選が本格化すればなおさらだ。

 ただ、今のところ各候補は、対立候補への攻撃を有効と考える選挙戦略と、相手を批判すれば逆効果で有権者離れを招くとする選挙戦略との狭間で揺れている。

 クリントン候補は2月21日、オバマ候補と同じ舞台に立てて光栄だと言ってのけたかと思うと、それから1週間も経たないオハイオの演説会場で、「希望」ばかりを連呼するオバマ候補のキャンペーンを揶揄した。
 
 「対立候補批判のルールが変わりつつある」と、共和党の参謀を長年務めてきたエド・ロジャーズ氏は言う。「今後選挙戦が進むにつれ、それがどんなルールなのかがはっきりしてくるだろう」。

誹謗中傷合戦が続いた過去の大統領選

 ロジャーズ氏のような選挙参謀にとって、これまでの選挙戦の戦術はもっと簡単だった。1988年当時、ロジャーズ氏が参謀を務めたジョージ・H・W・ブッシュ候補の陣営は、共和党の政治活動委員会(PAC)が制作した、ウィリー・ホートンという犯罪者をめぐる、あざとい広告を流して形勢を有利にした。

 ブッシュ陣営はこの広告で、マサチューセッツ州に収監されていた殺人犯ホートンが一時出所中にレイプ事件を起こした問題を取り上げ、その責任を当時の民主党候補で同州知事だったマイケル・デュカキスに結びつけた。

 さらにブッシュ陣営は、囚人の一時出所制度を問題視したテレビ広告を独自に制作して放映した。ロジャーズ氏によれば、囚人の一時出所問題は保守層の有権者にとって投票の際の「重要な」判断材料になり、また多数の無党派層もブッシュ支持へとなびいた。この作戦が功を奏して、ブッシュ氏は大統領の座を勝ち取ったのである。

 以前から、アンケートやグループインタビューに答える有権者は、ネガティブ広告(対立候補を批判する広告)を好まないと答えてきた。しかし、ネガティブ広告を駆使した選挙キャンペーンを支持する人々は、自らの経験や他の調査結果に基づいて、形勢が互角の選挙戦ではネガティブ広告が効果を発揮すると主張する。

 激戦となった2004年の大統領選の終盤、米ノートルダム大学メンドーサ経営大学院の研究者たちはネガティブ広告の実験を行った。145人の大学院生を対象に、共和党候補のジョージ・W・ブッシュ現大統領と民主党候補ケリー上院議員を標的とした一連の批判広告を見せ、その広告を見る前と後で支持率がどう変化したかを調査したのだ。

 広告を見た大学院生の大半は支持候補を変えなかったものの、14%は他の候補へ支持を切り替えた。これだけの効果があるために、一部の選挙参謀は批判広告が有効だと確信した。

正々堂々とした戦いが今風

 だがそれも過去の話だ。今回、有権者たちは、ウィリー・ホートン型のネガティブ広告や、候補者個人への誹謗中傷や攻撃を好ましくないと見ているようだ。近年の大統領選で繰り広げられた中傷合戦に、有権者はほとほと嫌気がさしているように見える。

 サウスカロライナ州の民主党討論会で、クリントン候補はかつてオバマ候補がシカゴのスラム街の金持ちの大物の弁護を務めていたと中傷し、支持者からも厳しく批判された。2月20日のニューヨーク・タイムズ紙は、共和党の大統領候補ジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州選出)と通信業界ロビイストの女性との“親密な”関係をほのめかしたが、これもブログやラジオ、テレビ番組で厳しく批判された。

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