• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

北京空港に37億ドルの新ターミナル

五輪に向け、遅延や欠航トラブルの改善が図れるか

2008年3月7日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Chi-Chu Tschang (BusinessWeek誌、北京支局記者)

米国時間2008年2月29日更新 「Beijing Airport: $3.75 Billion for Smoother Skies

 この夏の五輪期間中、北京を訪れる観光客は640万人と見られている。中国政府はここ数年、空港の拡張に資金を投入。さらに発着便数を制限し、軍との交渉にも当たってきた。今後、遅延や欠航のトラブルが生じないようにするためだ。

 だが、それは容易なことではない。北京首都国際空港は過密状態が続いており、1980年代の航空業界の自由化以降、国内航空交通量の爆発的な増加にほとんど追いつけずにいる。

 競争が激化する国内航空業界での市場シェア争い(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年1月15日「Air China Wins Dogfight」)で、北京や上海行きの便のオーバーブッキング(予約超過)が常態化し、便の遅延や欠航を招いている。昨年の北京空港の定時発着率は86%だが、主要国際空港の中ではごく普通だと空港側は言う。

 政府は数十億ドルを投じた建設計画で、この問題が解決されると考えている。そして2008年北京五輪の開幕を6カ月後に控えた2月29日午前0時(現地時間)、北京首都国際空港の第3ターミナル(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年2月27日「Beijing's Giant Airport Terminal to Open」)が公式に運用を開始した。

 新ターミナルの総工費は37億5000万ドル。赤やオレンジ、黄色の龍をイメージさせる超近代的な構造は、英国の世界的建築家ノーマン・フォスター氏が設計した。着工からの工期はわずか3年9カ月と、電光石火の早業で完成にこぎ着けた。

さらに第2空港も計画中

 世界最大となるこの空港ターミナルは、競技場や高層オフィスビルと共に、経済的に優れた能力を誇示するために政府が五輪に向けたプロジェクトとして建設を進めてきた。「五輪がなかったとしても空港の拡張は急務だ。発着便数の大幅な制限を強いられるのは、この1~2年に限ったことではないからだ」と、同空港の親会社、首都机場集団のジャン・ジージョン社長は語る。

 そもそも北京空港は、第1と第2ターミナルと合わせて、年間の最大利用者数が最大で3500万人と想定して設計されていた。ところが2007年の利用客数は5300万人を超え、世界第9位の空港となった。海外から商談に訪れるビジネスマンや、経済成長に伴う中国人利用客の増加で、昨年の中国の航空交通量は16%増大した。インフラの制約がなければ、中国航空業界はもっと急成長していただろうとアナリストは見ている。

 第3ターミナルが稼働した今、空港の旅客受け入れ能力は現在の倍となる年間7600万人へと拡大し、混雑の緩和が見込まれる。とはいえ、それもしょせんは一時しのぎでしかない。既に政府には2015年までに第2空港を建設する計画があり、航空交通量増大への対策を急ピッチで進めている。

 空港の拡張は北京だけにとどまらない。民間航空を監督する中国民生用航空総局(CAAC)は、北京以外の16カ所の空港に対し、五輪までにターミナルの修復、滑走路の延長、駐機場の拡張を命じている。天津、上海、青島など五輪関連施設がある都市では、空港の改修を行っている。それ以外の都市は、北京が悪天候だった場合には代替空港となる。

 「どの空港も遅延を減らそうと、ターミナルのインフラや滑走路の整備を極力行っている。それでも、航空交通管理の面ですべきことは多い。軍を含めた当局の真剣な取り組みが必要だ」と、豪民間シンクタンク、アジア太平洋航空センター(CAPA)(本部:シドニー)のデレク・サデュビンCOO(最高執行責任者)は言う。

軍との調整が必要な理由

 インフラの問題やオーバーブッキングでも遅延や欠航は起こるが、CAACの力が及ばない理由はほかにもある。中国の上空の大半が軍事空域だということだ。

 民間機が利用できるのは上空のわずか30%に過ぎず、軍用機で航空路がふさがっている場合は遠回りを強いられる。また空域を封鎖して軍事演習を行うこともあり、中国南部、特に台湾近辺を通る民間機に遅延や欠航が生じる。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

西洋諸国は今、内なる敵との戦いに本気で取り組むべきでしょう。それは、変化できずにいる日本にも言えます。

ビル・エモット 国際ジャーナリスト、英エコノミスト誌・元編集長