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ブラジル・ヴァーレの野望

鉄鉱石65%値上げを呑ませた

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2008年3月11日(火)

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 鉄鋼メーカー各社はブラジルの鉱業大手ヴァーレ(旧リオドセ)のことを、自然と引かれ合うような味方だとは思っていないかもしれない。

 何しろ、リオデジャネイロを本拠とする同社は世界屈指の鉄鉱石の供給元であり、2月18~19日に日韓独の鉄鋼メーカーに鉄鉱石価格の65%引き上げを呑ませたばかりだ。

 さらに悪いことに、ヴァーレは世界第6位の鉱業大手であるスイスのエクストラータの買収を検討している。買収が実現すれば、ヴァーレは鉄鋼メーカー各社に対して、さらに大きな価格決定力を持つことになる。

 しかし、ヴァーレのCEO(最高経営責任者)であるロジャー・アグネリ氏(48歳)に言わせると、同社の合併計画は、鉄鉱石や鋼材のグローバル市場で勢力を拡大する中国との均衡を保つ意味で、業界内の各社にとって一番ためになる道だという。彼は昨年10月、欧米メーカーは“目を覚まし”、中国の影響力に気づくべきだと駐リオデジャネイロ米商工会議所で語った。

 アグネリ氏の見解では、統合が進む鉱業セクターの企業は、捕食者か獲物のどちらかだ。この中でヴァーレを勝ち組にし、同社を世界一の鉱業会社にすることを目指している。そして今、彼はその目標実現を射程圏内にとらえている。

 アグネリ氏が2001年にトップに就任して以来、ヴァーレはブラジル国内外の鉱業・非鉄金属企業を十数社も買収してきた。今や事業拠点は世界6大陸に及ぶ。アグネリ氏の指揮下で、ヴァーレの株主は年率64%という驚きの株価成長を謳歌してきた。

 アグネリ氏の野望を実現するうえでカギを握るのは、エクストラータの獲得だろう。同社は銅、ニッケル、石炭の大手で、ブラジルや米国を含む世界18カ国で事業展開している。

複雑に絡み合う買収劇

 ヴァーレは買収交渉について明らかにしないが、業界関係者によると、同社は間もなく約500億ドルの融資を確保できる見込みで、最大900億ドル超と見られる買収提案の現金部分の支払いに充てる模様だ。

 だが、中国には別な目算があるようだ。既に中国は、資源の覇権を握るために大枚をはたく姿勢を見せている。中国国営企業の中国アルミは2月1日、米ピッツバーグに本拠を置くアルコアと共同で、英豪系リオ・ティント(世界第3位の鉱業企業)の株式9%を140億ドルで取得した。

 一方、そのリオは同業の英豪系BHPビリトンから1470億ドル規模の敵対的買収を仕掛けられている。

 中国アルミはリオ株取得の真意を明らかにしていないが、もしBHPがリオ買収に成功すれば、中国が敗者となるのは明白だ(BHPとリオが合併して巨大企業が誕生すれば、現在よりもはるかに大きな価格決定力を持つことになるからだ)。

 そのため多くの関係者は、中国アルミが新たに得たインサイダー的な立場を利用して、BHPによるリオ買収交渉を頓挫させると見ている。

 一部のアナリストは、同じような理由から、中国がヴァーレの影響力を排除する目的でエクストラータの株式取得に動く可能性もあると予想する。

 無論、この複雑に入り組んだ買収劇では、双方が互いをパートナーとして必要としている。

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