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ガン治療の新薬、異例の迅速認可

進行性乳ガン治療薬「アバスチン」に投資家は期待大

2008年3月12日(水)

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Catherine Arnst (BusinessWeek誌シニアライター、ニューヨーク)

米国時間2008年2月26日更新 「Surprise Approval for Avastin

 米食品医薬品局(FDA)は2月22日、米バイオ医薬品大手ジェネンテック(DNA)が開発した抗ガン剤「Avastin(アバスチン)」を乳ガン治療薬として承認するという、異例の発表を行った。専門家の反対を押し切っての決定で、投資家や患者、ガン専門医らは一様に驚いている。

 FDAが外部有識者の諮問委員会の勧告に従わないことはきわめて珍しい。今回の意外な決定を受け、もう1つのガン治療薬「Provenge(プロベンジ)」承認をめぐり、新たな憶測が広がっている。

 プロベンジは、米バイオ医薬品会社デンドレオン(DNDN、本社:シアトル)が開発した前立腺ガン治療薬で、その承認をめぐっては賛否両論があった。諮問委員会はプロベンジの安全性と効用を認めたが、FDAは昨年5月に承認を却下している。

 今回のアバスチン認可をきっかけに、プロベンジをはじめとするほかのガン治療薬も今後承認されやすくなるのではと、投資家は期待している。

 こうした期待感(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年6月4日「Decoding Dendreon's Wild Ride」)を受け、デンドレオンの株価は反応した。2月25日には1株当たり5.29ドルから5.62ドルにじわじわ上昇し、最終的には5.39ドルに落ち着いた。ただし、FDAをよく知る観測筋は、プロベンジなども承認されると結論づけるのは早計だと警告する。

 アバスチンは血管新生を阻害してガン細胞の増殖を抑える。結腸・直腸ガンや肺ガンの治療薬としては約3年前から販売されており、欧州では乳ガン治療薬として既に認可されている。米国でも、乳ガン治療に承認外使用されることが多い。つまり、認可に至る有利な条件がいくつか揃っていたのだ。

 諮問委員会は承認賛成4票、反対5票で、アバスチンの承認却下を勧告した。腫瘍を縮小させる効果はあるものの、延命効果はなく、生活の質(QOL)も向上しないというのが理由だった。だが同薬には、乳ガン以外のガン治療において、委員会の勧告を覆せるだけの実績があった。

前立腺ガン治療薬はここ20年間登場していない

 一方のプロベンジには、承認に有利に働く材料がない。ガンワクチンであるプロベンジは、これまでの治療薬とは全く異なる。免疫系に働きかけてガン細胞を攻撃させ、初期治療後の再発や転移を防ぐものだ。この種のワクチンは、効果を評価するのが非常に難しいこともあり、承認している国はない。

 例えば、昨年FDAに提出された127症例のプロベンジ治験結果では、薬効評価基準の1つである腫瘍縮小効果が見られなかった。一方で、深刻な副作用はなく、標準治療に比べ4.5カ月の延命効果があった。

 進行性前立腺ガンの治療薬はもう20年以上も登場しておらず、ガン専門医や患者のプロベンジ認可にかける期待は大きい。諮問委員会は17対0で薬の安全性を認め、13対4で効用も認定した。

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