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米大統領選:懐具合を変えるのは誰?

年金や貯蓄など、国民の身の回りの経済問題も争点に

2008年3月14日(金)

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Ben Steverman (BusinessWeek誌、投資欄記者)

米国時間2008年3月4日更新 「Election 2008: The Pocketbook Issues

 今回の米大統領選では、外交、移民、医療、そしてもちろん経済が主な争点になってきた。しかし、ヒラリー・クリントン上院議員(ニューヨーク州選出)、ジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州選出)、バラク・オバマ上院議員(イリノイ州選出)ら各候補者は、国民の懐具合に影響を及ぼす、身の回りの経済問題への取り組みも求められている。

 貯蓄への税制優遇措置や、労働者を対象とした個人退職年金勘定(IRA)への投資奨励策にかかわる問題は、選挙戦で議論される大きな国政問題ほど注目を浴びない。だが、米国の経済と国民の家計の健全性を左右する重要な問題だ。

 投資に対する課税をどうすべきか。社会保障制度をどう改革すべきか。老後に備えて国民に貯蓄を促すにはどうすればよいか。新しい大統領は、こうした問題に取り組むことになる(クリントン、マケイン、オバマ、マイク・ハッカビー、ラルフ・ネーダー、ロン・ポールの各候補者が、身の回りの経済問題に関してどのような立場を取っているかは、次のBusinessWeek.comの記事を参照:2008年3月4日「The Candidates on the Pocketbook Issues」)。

ベビーブーム世代の貯蓄率はあまりに低い

 対策案には、ブッシュ政権下で繰り広げられた税制や社会保障をめぐる論争を反映し、賛否両論を呼びかねないものもある。例えば、共和党側は投資所得に対する減税を打ち出し、ジョージ・W・ブッシュ大統領が行った配当やキャピタルゲインに対する減税や相続税廃止案を支持している。一方、民主党側はこうした減税案に懐疑的で、一部の議員などは財産に対する課税が所得税に対する課税に比べて大幅に低いのは不公平だと主張している。

 減税以外の、身の回りの経済に関する政策案は、あまり議論にならず、注目もされていないが、米国人の老後への貯蓄のあり方を大きく変える可能性もある。最も重要な要素は、米国のあまりに低い貯蓄率である。数百万人のベビーブーム世代がこの先20~30年続く引退生活を控えているにもかかわらず、将来に備えた貯蓄額より、消費額の方が多いのだ。米商務省経済分析局によると、貯蓄率は1980年代中頃から低下し続け、現在はマイナス0.1%まで下がっている。

 専門家が問題視してきたのは、将来に向けての貯蓄や投資ではなく、クレジットカードや過大な住宅ローンで借金を抱える国民が増えていることである。同時に、従来型の年金の財源は縮小しており、社会保障制度を長期的に支える財政基盤も危ぶまれている。

「驚くほど簡単に貯蓄させる方法がある」

 こうした問題は最悪のタイミングで起きている。今は、退職して老後を迎える国民が一挙に増えようとする真っただ中だからだ。米商務省国勢調査局の推計では、2010年までに45~64歳の人口は8100万人に達する。2000年と比較して27%も増加するのだ。

 投資へ振り向ける資金を自動的に積み立てれば、米国人の貯蓄を増やせると見る向きは多い。米ブルッキングス研究所の上級特別研究員、J・マーク・イウリー氏は「今は貯蓄をしにくい。しかし驚くほど簡単にする方法がある」と話す。

 クリントン政権と第1期のブッシュ政権で財務官僚を務めていたイウリー氏は、雇用主の給与制度と結びつけて、労働者を自動的に個人退職年金勘定(IRA)に加入させる方式を提唱している。401k(確定拠出型)年金プランでは、社員に書類を書かせなくても、会社が給与の一部を自動的に個人年金に充てるようになっている。社員は希望すれば脱退できるが、401kの自動契約制度を導入している企業では、大多数の社員が401kプランによる積み立てを行っている。

オバマ氏とクリントン氏は政策案に盛り込み済み

 イウリー氏は、この仕組みをすべての人に適用するよう提案している。つまり、すべての雇用主に従業員のIRA開設を義務づけ、給与を支払う際、そのうち数%を老後向けの貯蓄に充てるようにするのだ。この制度の利用は任意で、従業員はいつでもIRAへの入金を止めることができる。

 民主党の有力候補者のオバマ氏とクリントン氏は、こうした施策を政策案の中に取り込んでいる。マケイン氏やハッカビー氏をはじめとする共和党の候補者は、これまでのところ、選挙運動でこの問題には触れていない。だがイウリー氏は、この施策は議会で「党派を超えて支持され、イデオロギーの違いを超えて理解される」ものだと言う。

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