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万引きの犯人を“見せしめ”に処す

-胸と背中に「私は泥棒」の文字が-

2008年3月21日(金)

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 通りに面したスーパーマーケットの入口を好奇心に駆られた大勢の人たちが取り囲んでいた。人々の視線は入口手前のスペースに向けられていたが、その視線の先には30過ぎの女性と10歳前後の少女が跪(ひざまず)いており、彼らの前には“施恩”印の缶入り粉ミルク7缶が無造作に転がっていた。呆然とした表情で地面を見つめる女性の胸と背中には段ボール板がテープで張り付けられていたが、そこにはなんと「私は泥棒です」(=「我是小偸」)と書かれていた。

 2008年3月10日、中国の国内メディアは中国の最南端に位置する海南省の省都、海口市発のニュースとして、「女がスーパーで万引き、札を掛けられて跪かされ、見せしめにされる」を現場写真入りで報じた。事件はその前日の9日午前中に、海口市海懇路にある“仁友スーパーマーケット”(=“仁友超市”)で起こった。女性と少女の2人が示し合わせて粉ミルク7缶を万引きしたところを店員に捕らえられ、女性は「私は泥棒」と書かれた段ボール札を服に張り付けられ、見せしめとしてスーパーの入口にさらされたのであった。2人は30分ほど店の前でさらし者にされたうえで、張り付けてあった段ボール板を取り外されて釈放されたという。

 仁友超市の責任者がこの事件を伝えた「海南経済報」記者に答えた万引きの状況は次の通りである:
当日午前中に女性と少女が相前後して店内に入り、少女が女性を隠れ蓑にして数回に分けて商品棚から“施恩”印の缶入り粉ミルク7缶を取って黒い袋に入れた。その後、女性はレジで精算する振りをして、レジ係の視野を遮り、少女に黒い袋を店から持ち出させようとした。この怪しい動きを店員の1人が見つけ、他の店員の協力の下、少女が店を出たところで捕らえ、さらに共犯の容疑で女性を捕まえた。2人を取り調べた結果、袋の中から粉ミルク7缶が出てきたが、粉ミルクは1缶が180元(約2700円)であり、7缶合計では1260元(約1万8900円)の損害を受けるところであった。

 さらに、「どうして2人を見せしめとしてさらし者にしたのか」という記者の質問に対して同責任者は次のように答えている。
 仁友超市では今までに何回も万引き犯を捕まえて警察の派出所に引き渡している。しかし、万引き犯はそのほとんどが未成年者で、警察も説諭するだけですぐに釈放してしまう。これでは、万引き犯を警察に引き渡すことに意義はないと言わざるを得ず、今回万引き犯を捕まえたので、店の前に札を掛けて跪かせるという見せしめの方法を採った。

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「万引きの犯人を“見せしめ”に処す」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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