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石油価格高騰で省エネは本当に進む?

エネルギー消費を減らす生活スタイルを模索せよ

2008年3月21日(金)

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Moira Herbst (BusinessWeek.com記者、ニューヨーク)

米国時間2008年3月11日更新 「Energy Efficiency: A Passing Fad?

 長年、ガソリンなど石油製品に対する需要は米国で高まる一方だったが、この傾向に徐々に変化が見え始めている。

 景気の先行きは暗く、エネルギー価格も高騰を続ける中、消費者はガソリンを節約している。小型車に買い換えたり、車の購入をあきらめた人々も増えている。公共交通機関の利用率は過去50年で最高の水準に達している。企業もエネルギー効率を高めることでコスト削減を図る。次期大統領は史上初めて炭素排出税を導入することになりそうだ。

 「我々は、今年予測されるあらゆる需要を下方修正してきた。これほど価格が高騰すると、消費者は節約せざるを得ない」と、米エネルギー省エネルギー情報局のアナリスト、ダグ・マッキンタイア氏はガソリンの需要減を例に挙げて説明する。

ガソリンの店頭価格が最高値を記録

 消費者や企業は今後もずっと石油消費量を削減する努力を続けるのだろうか。それとも今は単に、経済的な苦境に対する急場しのぎなのだろうか。

 米国国民が石油消費を抑えるようになったのは、原油不足とガソリン価格高騰が起きた1973年の第1次石油危機以来のことだ。その後、自動車メーカーは「シボレー・ベガ」のような小型車の開発を進め、米国政府は燃費基準を設定するなど、社会における“節約”への機運は高まった。節約の効果は着実に表れている。国内総生産(GDP)1ドル当たりのエネルギー効率は改善され、40年前の2倍に高まっている。

 問題は、1980年代にエネルギー価格が下落し始めると、エネルギー消費が再び上昇に転じたことだ。政府は1つのジレンマを突きつけられたことになる。

 「ここが“省エネ”の厄介なところだ。省エネが徹底されてエネルギー価格が下落すると、再び需要は高まってしまう」と、エネルギー情報サービスを提供するプラッツ(ビジネスウィーク同様、ザ・マグロウヒル・カンパニーズ(MHP)の事業部門)の石油部門責任者、ジョン・キングストン氏は指摘する。

 同氏によると、欧州諸国はこうした消費と価格の悪循環を、ガソリンに高い税率を課すことで解決してきたという。米国では今まで政治的な軋轢からこうした対策は敬遠されてきた。だが、エネルギー価格にも環境保護対策を反映させるべき段階に来ていると、キングストン氏は主張する。「価格効果を無視した省エネ対策は、必ず失敗に終わるだろう」。

 今のところ、エネルギー価格の高騰で、消費者も企業も財布にゆとりがなくなっている。3月11日、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NMX)では米国産標準油種(WTI=ウエスト・テキサス・インターミディエート)が1バレル=109ドル72セントと史上最高値を記録。ディーゼル燃料、ジェット燃料、家庭用暖房燃料、そしてガソリンの価格も同様の動きを見せており、果物や野菜といった生鮮食料品から航空運賃まで、あらゆる物価の上昇を招いている。

 価格急騰の影響が歴然と表れているのがガソリンスタンドだ。全米自動車協会(AAA)によると、ガソリンの平均店頭価格は3月11日に過去最高となる1ガロン=3ドル23セントを記録したという。

「価格の安い小型車を買うか、全く買わないかだ」

 このためドライバーたちはガソリンの節約に励んでいる。米エネルギー省によると、ガソリン需要は2月の第5週に1.3%減少し、長年続いた増加傾向に歯止めがかかった。

 一方、公共交通機関の利用は増えている。3月10日、非営利団体の米国公共交通協会(APTA)の発表によれば、昨年米国人が公共交通機関を利用した回数は103億回に上る。前年から2.1%増加しただけでなく、過去50年間で最高の利用回数だ。

 車を持たない米国人は増えてきているが、購買する層も低燃費の車種を選んでいる。全米の軽車両販売台数は、1月の前年同月比4%減に引き続き、2月も同6.3%下落した。一方ハイブリッド車やコンパクト車など、燃費に優れ環境にやさしい車の販売台数は、急増している。ホンダ(HMC)のコンパクト車「フィット」の2月の販売台数は、前年同月比で62%増加し、年初から88%も伸びている。トヨタ自動車(TM)の「ヤリス(日本名ヴィッツ)」の販売台数も前年同月比でプラス64%、今年に入ってからは48%増加している。

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