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米金融破綻、まずベアー・スターンズ

JPモルガンへの身売り価格「1株2ドル」の衝撃

2008年3月21日(金)

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Matthew Goldstein (BusinessWeek誌、ヘッジファンド及び金融担当副編集長)

米国時間2008年3月16日更新 「JPMorgan Buys Bear on the Cheap

 かつては名門と謳われた米証券大手ベアー・スターンズ(BSC、本社:米ニューヨーク)は、昔ながらの取り付け騒ぎの犠牲となり、結局、その価値は地下鉄の切符代と同程度まで下がってしまった。

 米銀大手JPモルガン・チェース(JPM)は3月14日、ベアー救済を発表。同行が買収に支払う額は1株当たりわずか2ドルだが、つい1年余り前、ベアー株は1株170ドルもの高値で売買されていた。今回の買収合意は、ベアーの破産申請という事態を防ぎ、金融市場の新たな危機を辛うじて食い止めることになるだろう。

 この買い取り価格は、ベアーがあらゆる面でいかに凋落してしまったかを物語る。同社は1年前、傘下の大手ヘッジファンド2社の破綻により、サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)市場が悪化するきっかけを作った。今回の買収総額は2億3600万ドルとなる。

資産はJPモルガンの手に

 結局、ベアーの資産で一番価値があったのは、名高い証券取引仲介でも事務部門のクリアリングサービス業務でもなく、ニューヨーク市内マディソン街のきらびやかな新社屋だった。一部の評価では10億ドル近くに上る。

 先週末にベアーの緊急救済策を打ち出した米ニューヨーク連邦準備銀行は、今回の取引の一環として、流動性の小さいベアー保有資産に対し最大300億ドルを融資する予定だ。JPモルガン・チェースの会長兼CEO(最高経営責任者)、ジェイミー・ダイモン氏はこう語っている。「JPモルガン・チェースはベアー・スターンズを支援する。ベアーの顧客や取引先は、同社との取引に伴うリスクをJPモルガンが引き受けることで安心するはずだ。我々はベアーの顧客、取引先、従業員を歓迎するとともに、彼らのパートナーになることを喜ばしく思う」。

 ベアー・スターンズのアラン・シュワルツCEOは14日の電話会見で、「市場での信用不安」から顧客や貸し手が同社から「資金を引き揚げた」と述べた。シュワルツ氏はさらに、「多くの人は風評が現実化するとの可能性に反応して行動に駆られた」と語り、ベアーは取り付け騒ぎが起こる前から米投資銀行ラザード(LAZ)との協議で“ほかの選択肢”を模索しており、今後も話し合いを継続すると述べた。ベアーの関係者もJPモルガンから支援を得るとの決定はベアー側の決断だったと語った。

 ベアーの経営がにわかに行き詰まった今回の事態は、米大手証券会社がいかに短期間のうちに投資家やトレーダー、その他機関の信用を失ってしまうかを示す現実的な教訓となる。ベアーが2007年第4四半期に創業以来初の四半期損失を計上した後、2008年第1四半期は黒字転換を報告する用意があるとの状況を同社幹部が語っていたのは1週間前のことだ。だが、わずか7日間で米証券5位の座から転落し、経営破綻した数々の証券会社の1つとして名を残すことになった。

 JPモルガンの経営陣は取引発表後にアナリストとの電話会議で、ベアーの株主が合併を採択するまで、ベアーの顧客や未処理の取引すべてをモルガンが引き継ぐ予定だと述べた。JPモルガン幹部はベアーが17日の朝から“営業”を予定していると語った。同行幹部は、この取引が最善策であるため、ベアーの株主がこれを承認することを全面的に期待するとコメントしている。

コメント3件コメント/レビュー

要するに,株主に責任を取らせて,ベ社への貸し手を守ったということ。もちろん株主の方が貸し手より経営責任は重い。しかし,うがった見方をすれば,「株主に責任を取らせた」ことを口実に,3兆円近い(300億ドル)FRB融資保証という一種の公的資金を,貸し手責任をうやむやにしたまま注入した,と見ることもできる。元はと言えば,クレジットを実体経済より遥かに大きくレバレッジさせて作られた資産バブル。クレジットを実体経済に見合うサイズまで収縮させるのが当然で,その責任はクレジット拡大で資産を築いた人々が負うべき。実体経済で稼いだ人から得た税金を投入するのは間違い。クレジットが収縮すれば,実体経済も傷つくのは事実だが,実体経済とは実需に基づく経済であり,マクロに見れば人間が暮らしていくのに必要な規模のお金はいずれにしても回る。クレジットが適正サイズに収縮して困るのは,結局これまで金融偏重資本主義で荒稼ぎしてきた金融関係者がほとんどだろう。従って,まずはクレジットの規模を適正サイズまで収縮させることを優先すべき。(2008/03/22)

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要するに,株主に責任を取らせて,ベ社への貸し手を守ったということ。もちろん株主の方が貸し手より経営責任は重い。しかし,うがった見方をすれば,「株主に責任を取らせた」ことを口実に,3兆円近い(300億ドル)FRB融資保証という一種の公的資金を,貸し手責任をうやむやにしたまま注入した,と見ることもできる。元はと言えば,クレジットを実体経済より遥かに大きくレバレッジさせて作られた資産バブル。クレジットを実体経済に見合うサイズまで収縮させるのが当然で,その責任はクレジット拡大で資産を築いた人々が負うべき。実体経済で稼いだ人から得た税金を投入するのは間違い。クレジットが収縮すれば,実体経済も傷つくのは事実だが,実体経済とは実需に基づく経済であり,マクロに見れば人間が暮らしていくのに必要な規模のお金はいずれにしても回る。クレジットが適正サイズに収縮して困るのは,結局これまで金融偏重資本主義で荒稼ぎしてきた金融関係者がほとんどだろう。従って,まずはクレジットの規模を適正サイズまで収縮させることを優先すべき。(2008/03/22)

うわさだけで退場させられたベアー・スターンズに同情します。しかし元はと言えばサブ・プライムを造った張本人であり、ある面では仕方のないことでもある。(2008/03/21)

米国の金融危機とそれに対する対応の仕方(連銀の保証をとる)等なるほどと感じさせられた。それに対して日本の一行だけの問題だが、新銀行東京に対する反応の仕方について別の業界を見る感じがする。都議会での審議状況もさることながら、累積赤字で資本金が殆どなくなっているにもかかわらず、薪を作れとか、作れないとか言っている。そんな銀行に預けた人も取り付けする動きも感じられない。他に無い高金利を捨てきれないのか、都による預金の保証を宛にしているのか。400億円出してもらえるなら新に提携先を模索するとか言っているが、対応するところがあるのだろうか。連銀のように都が保証することが条件になるのだろうか。金を出すなら次の選挙では、自民党の都議には投票できない。マスヤジ`08.3(2008/03/21)

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