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チベット騒乱に見る中国の情報統制

YouTubeは見られない、ヤフーやMSNは偏った情報のみ

2008年3月26日(水)

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Chi-Chu Tschang (BusinessWeek誌、北京支局記者)

米国時間2008年3月17日更新 「China Blacks Out Tibet News

 騒乱が3月14日に発生して以来、中国政府当局はチベット自治区を厳戒態勢下に置き、情報の出入りを完全に遮断しようとしている。ジャーナリストと旅行者の現地への立ち入りは禁止。インターネットには厳しい監視体制を敷き、チベット自治区や隣接省などで発生した事態について、情報を中国側の見解に沿ったものに統制しようと躍起になっている。

 その結果、例によっていくつかのウェブサイトへの接続が遮断された。中国政府がしばしば目の敵にする、米グーグル(GOOG)傘下の動画共有サイト「YouTube(ユーチューブ)」は、週末からアクセス不能となった(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年12月6日「Why YouTube Is MIA in China」)。チベットの僧たちが抗議する映像が投稿された後のことだ。

 中国国内のブログ運営会社は自主的に検閲を行い、中国中央テレビ(CCTV)や新華社といった国営報道機関の報道と合致しない内容の書き込みを一切排除している。“輪廻転生”というハンドル名の利用者は、人気のネット交流掲示板(BBS)サイト「天涯社区(チャンヤ)」のチベット観光に関する投稿の中で「CCTVも新華社もこのニュースを伝えている。でも天涯社区では載せることができない」と書き込んだ。

 大手検索サイトやポータル(玄関)サイトも、政府の公式見解に従っている。中国のネット検索最大手の百度(バイドゥ、BIDU)は、新華社の報道を紹介する中でチベットの騒乱に触れただけだ。ダライ・ラマがチベット社会の安定を破壊しようと企てていて、この陰謀は失敗に終わるだろうという報道内容だった。

 ヤフー(YHOO)やマイクロソフト(MSFT)のMSNの中国版も、同じく新華社発のニュースを伝えている。グーグルニュースの中国版には、英国放送協会(BBC)や米国の海外向けラジオ放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の中国語版サイト、及び台湾の新聞社数社のサイトの検索結果が表示されるが、中国国内からはいずれのサイトにも接続できなくなっている(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年10月20日「China, Wikipedia, and Censorship's Perils」)。

2005年の反日抗議デモをきっかけに強化された中国の検閲

 重大事件に関して意に沿わない報道が流れ始めると、中国政府は米国大手サイトをはじめとしたインターネットサイトへの接続を規制し、情報を統制しようとする。

 「インターネットの存在によって情報が流入し、中国に民主化や価値観の多様化がもたらされるようになると考えている人は多い」と、香港大学ジャーナリズム・メディア研究センターのレベッカ・マッキノン助教授は語る。「中国政府のインターネット検閲と情報操作はとても完璧とは言えないものの、今回のチベット問題での状況を見る限り、重要な局面では十分に機能している」。

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