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米証券大手リーマン、丸紅提訴の経緯

丸紅幹部は知らなかったで済まされるのか?

2008年4月9日(水)

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Kenji Hall (BusinessWeek誌、東京支局テクノロジー担当記者)
Hiroko Tashiro (東京)
米国時間2008年3月31日更新 「Lehman Sues Japanese Trader Marubeni

 日本の総合商社第5位の丸紅の東京本社内で架空投資話が進められていた。幹部は“知らなかった”で済まされるのか。この疑問こそ、米証券大手リーマン・ブラザーズ(LEH)が丸紅を相手取って起こした訴訟の焦点だ。

 リーマンは丸紅の2社員からだまし取られたとして3月31日、出資金約350億円(3億5000万ドル)の損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こしている。同社の訴えによると、リーマン幹部は丸紅社員の2人から、新しい医療機器を導入する病院再生事業に出資するよう勧められたとされる。

 「丸紅の2社員は当社を含め複数の金融機関や関係者に出資を持ちかけていたと見られる」と、リーマン・ブラザーズ広報担当マシュー・ラッセル氏は声明で述べた。

 丸紅は責任を否定し、自社に法的な支払い義務はないと主張している。内部調査の結果、投資家から出資を募るため2人の短期嘱託が勝手に契約書やその他文書を偽造したことが判明したという。

 丸紅側は問題の契約書に記載されたリーマンへの返済期間は短すぎて、契約書の内容は「非現実的」だとしている。丸紅は警察当局に被害申告するとともに、2人を懲戒解雇処分にした。

「丸紅の従業員だったことは明らかだ」

 投資家をだますために練り上げられた策略を実行に移す場として社員がオフィスや設備を使う――。日本でも指折りの総合商社で、そんな行為が見過ごされていたのはなぜなのか(丸紅は事件の詳細についてコメントを拒否している)。

 雇用者としての監督不行き届きと見られる事態で、丸紅の面目は丸つぶれだ。同社は世界中で展開するエネルギー開発やその他の多岐にわたるプロジェクトで銀行からの融資を頼りにしている。その銀行業界に対する評判にも傷がつくかもしれない。

 法律の専門家は、判決は丸紅の使用者責任の有無に左右されるだろうと見る。会社が従業員の行為について責任を負うことは民法で定められている。対象となる従業員には短期契約社員も含まれる。

 2人は、同社のIDカードや自分の名前のメールアドレスが与えられていたと日本のメディアは報じている。「2人が丸紅の従業員だったことは明らかだ」と、企業監視活動を行うNPO法人(特定非営利活動法人)「株主オンブズマン」元事務局長の坂口徳雄弁護士は指摘する。

 そうだとすればリーマンが勝訴する公算は大きい。だが、勝訴判決が出たとしても、リーマン側にも一定の責があるとして、丸紅の賠償額が下げられる可能性があると坂口弁護士は言う。

泣きっ面に蜂のリーマン・ブラザーズ

 リーマンにとってはタイミングも悪い。サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題の影響で同社の株価はここ数週間大幅に下落している。同社は、今回の丸紅訴訟が財務的な悪影響を及ぼすことはなく、損害が出たとしても保険でカバーできると説明している。

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