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激化する捕鯨妨害に日本側の怒り噴出

国際捕鯨委員会(IWC)はもう機能不全?

2008年4月18日(金)

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Kenji Hall (BusinessWeek誌、東京支局テクノロジー担当記者)
米国時間2008年4月9日更新 「Season Closes, and Japan's Whalers Fume

 南極海での今年の調査捕鯨期間も終わりに近づく中、農林水産省水産庁遠洋課捕鯨班の諸貫秀樹課長補佐は、反捕鯨団体シー・シェパード(本部:ワシントン)に対する腹立ちを抑えきれないでいる。

 捕鯨に反対するシー・シェパードの抗議船は先月、南極海で日本の調査捕鯨船「日新丸」と小競り合いを起こした。「環境保護をかたるテロリストだ」と、諸貫氏は憤る。「自分たちの主張に同意しない人々を暴力で屈服させようとしている」。

 4月中旬まで続く南極海での調査捕鯨中、激しい非難の応酬は絶えることがない。日本はミンククジラ、ニタリクジラ、マッコウクジラ、イワシクジラ、ナガスクジラなどを年間約1000頭捕獲している。環境保護団体は近年、日本の捕鯨船団に対し派手な妨害行為を行うようになってきた。

 時には危険な妨害行為もある。先月の事件では、シー・シェパードの抗議船が日新丸を追跡し、甲板上に向かって異臭を放つ酪酸を投げ込み、鯨肉を食べられなくしようとした。日新丸側は大きな音を出す警告弾を発砲して応酬。後日、双方とも負傷者が出たと主張している。

 日本の鯨肉需要はタンパク質が不足していた第2次大戦直後に最も高まった。以降、消費は減り続けているものの、鯨肉は今も伝統食とされている。

 日本が調査捕鯨を始めたのはつい1990年代のことだ。捕鯨にかかる費用は年間約60億円で、年に5000~6000トンの鯨肉を卸売業者に売り、その収益で捕鯨の経費を回収している。

 調査捕鯨の公の目的は、“科学データを収集し、クジラ資源の豊富さを証明する”こととされている。

 環境保護団体はあらゆる種のクジラをすべて一緒くたにしている、と諸貫氏は軽蔑を隠さない。「“スーパーホエール(擬人化された架空の動物)”理論は、“クジラ”が絶滅の危機に瀕していると主張するが、“クジラ”という単一種など存在しない。シロナガスクジラやナガスクジラ、ザトウクジラにミンククジラなどの種はいるが、“クジラ”という種が絶滅の危機にあるわけではない」。

国際捕鯨委員会(IWC)は立て直しが必要

 世界の捕鯨賛成派と反対派の対立は今に始まったことではない。IWC(現加盟国78カ国)は約25年前に商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)を採択した(米国、カナダ、セントビンセント及びグレナディーン諸島の原住民の伝統捕鯨は例外)。以来、反目はずっと続いてきた。しかし近年は、つまらない不毛な議論の応酬でIWC年次総会は機能不全に陥っている。

 1946年の創設以降初めてIWCのあり方を見直す取り組みが、米ピュー慈善財団(本部:ワシントン)の主導で行われている。同財団環境グループの捕鯨専門家、J・チャールズ・フォックス氏は、「加盟国はIWCの改革を真剣に考える必要がある」と説く。

 この1年にピュー慈善財団の関係者によって、対立する両陣営がIWC改革について話し合う場が設けられた。特別会合は2度、昨年4月にニューヨーク、今年1月末に東京で、非公開で行われた。

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