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トヨタ・レクサス、苦戦する欧州市場の新戦略

一般トヨタ車と区別し、ハイブリッド車で攻勢をかける

2008年4月22日(火)

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Jack Ewing (BusinessWeek誌、欧州担当エディター)
米国時間2008年4月9日更新 「Hybrids Drive European Growth for Lexus

 トヨタ自動車(TM)で欧州レクサス担当副社長を務めるカール・シュリヒト氏の仕事は、いわばビールの本場バイエルンで日本のビールを売り込むようなものだ。

 欧州では現地ブランドの高級セダンへの嗜好が強い。フランスやドイツの幹線道路を走る車は、独メルセデス(DAI)や独BMW(BMWG.DE)、独アウディ(VOWG.DE)などの方がレクサスよりはるかに多い。さらに伊アルファロメオ(FIA.MI)や、仏プジョー・シトロエン(PEUP.PA)、スウェーデンのボルボ(F)やサーブ(GM)もよく目にする。レクサスの東西欧州での2007年販売台数はわずか約3万9000台。対するメルセデスベンツは73万台、BMWは70万台だ。

 北米では高級車部門ナンバーワンを行くレクサスだが、対照的に欧州では苦戦が続く。それでもドイツ系カナダ人のシュリヒト副社長は意外に楽観的だ。レクサスの販売台数は数年前と比べて大幅に増えた。2006年には専門販売網を整備、サービスも改善して販売体制の再構築を図り、欧州での受注は76%増となった。

ロシアの富裕層に人気

 トヨタによれば一部モデルで納車に問題が生じたのが原因で2007年の業績は横ばいだったが、これを補ったのが同副社長の管轄に含まれるロシアの富裕層だ。ロシアでの昨年の販売台数は前年比30%増の1万3000台と、活況を呈するロシア市場でドイツ車に迫る勢いを見せている。

 とはいえレクサスの欧州での年間販売台数は、米国市場での1カ月分でしかない(皮肉なことにレクサスは本国日本でも売れ行きがぱっとせず、欧州と同程度にとどまっている(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年3月20日「Lexus: Too Japanese for the Japanese」)。メルセデス、BMW、アウディの牙城ドイツでは、2007年の販売台数はわずか4500台と低迷している。

 2010年までに欧州で年間6万5000台という販売目標を、トヨタはどのように達成するつもりなのか。戦略は“ハイブリッド”の1語に要約できる。欧州の自動車メーカーは、低燃費で二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない次世代ディーゼル車に力を入れているため、ハイブリッド車の開発が遅れている。欧州ではディーゼル燃料(軽油)がガソリンより低価格なうえ、どのガソリンスタンドでも手に入るため、米国に比べてディーゼル車の魅力度が高いのだ。

メルセデスやBMWの真似はしない

 メルセデスは2009年までハイブリッド車の発売は予定しておらず、レクサスはライバルに先行することができる。レクサスの3つのハイブリッド車種――セダンの「GS450h」と「LS600h」、SUV(多目的スポーツ車)の「RX400h」(日本名ハリアーハイブリッド)――は、2006年に26%だった欧州での総販売台数に占める比率を、2007年には31%まで高めた。レクサスのSUV車種に占める割合では85%となる。

 「ハイブリッドは我々にとって市場開拓の起爆剤だ」とシュリヒト副社長は言う。

コメント4件コメント/レビュー

>欧州ではディーゼル燃料(軽油)がガソリンより低価格これは事実と異なります。欧州ではディーゼルはレギュラーと同価格。レクサスが欧州で売れないのは、まず非常にポピュラーなワゴンがないこと。そして4WDやSUVなど、多様なライフスタイルをサポートするモデルがないことです。新車の売上の半分がカンパニーカーの欧州で税制で優遇されているディーゼルがないのは売れない一因ですが、ディーゼルが安いからではアリマセン。筆者は欧州に言ったことがあるのでしょうか???(2008/04/24)

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>欧州ではディーゼル燃料(軽油)がガソリンより低価格これは事実と異なります。欧州ではディーゼルはレギュラーと同価格。レクサスが欧州で売れないのは、まず非常にポピュラーなワゴンがないこと。そして4WDやSUVなど、多様なライフスタイルをサポートするモデルがないことです。新車の売上の半分がカンパニーカーの欧州で税制で優遇されているディーゼルがないのは売れない一因ですが、ディーゼルが安いからではアリマセン。筆者は欧州に言ったことがあるのでしょうか???(2008/04/24)

まだまだ始まったばかりのこと。戦前から売ってる皆さんと競争して現時点で並ぼうなんて発想がそもそも荒唐無稽です。しかしレクサスブランド、きちんと見てみると品物の完成度は高く、独自性も備わっています。既存の自動車と全く別方向を向く価値観の商品をアグレッシブに投入し続ける姿勢をやめなければ(変に欧州的な理論を迎合しなければ)いずれ時代が追いつくと思います。そして、欧州が納得すれば日本国内の顧客も納得するでしょう。昨今の日本のブランド志向は、そういう遠回しなところがどうにも滑稽ですが。(2008/04/24)

歴史と伝統と文化を感じられる物に価値を見出す欧州のお金持ちの琴線に触れる商品を、創り出すのは並大抵のことではないと、容易に想像できます。まして長年培ってきたブランド力、販売&サービス網の質と量、数多くの既納客と彼らからの信頼という過去の遺産の上に勝負しているBENZ、BMW、AUDIと販売台数だけで勝ち負けを論じるのは、公平な評価とはいえないのではないでしょうか?欧州の自動車の歴史からすれば、非常に短期間に、ゼロから高級車ブランドを立ち上げたレクサスは、大変な成功例と言えるのではないでしょうか?欧州メーカーも内実は、レクサスに大変な脅威を感じていて、多大なる関心を寄せていると思います。(2008/04/22)

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