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GE製品が台所から消えていく

「事業の創造と破壊によって、複合企業は寿命を伸ばせる」

2008年5月28日(水)

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Matt Vella(BusinessWeek.com記者、ニューヨーク)
米国時間2008年5月16日更新 「Why GE Is Getting Out of the Kitchen

 米ゼネラル・エレクトリック(GE)が家電事業部門から撤退する――。米IBM(IBM)や米イーストマン・コダック(EK)などは、経営上や戦略上の理由から、以前は根幹をなしていた事業と決別する改革を断行した。そんなIBMやコダックと同様、GEも自社ブランドの象徴である事業部門と決別することになりそうだ。

 アナリストたちは、これから数週間、業績への影響や売却先の分析などに追われることになるだろう。検討されている家電部門の合弁事業化、スピンオフ(分離・独立)、完全売却により、GEは約80億ドルもの資金を獲得する可能性がある。だが、興味深い点は、売却額の問題よりも、GEが自社のイメージと密接に結びついた事業からどう撤退するのかという方だろう。

 かつて同じような決断を下した米インテル(INTC)、IBM、コダック、米コーニング(GLW)などの企業と同様、GEの経営陣にとって最大の関心事は、衰退しているとはいえ堅実な収益源である事業を捨てて、技術革新、研究開発、新たな成長分野といった、リスクの高い事業に賭けるべきかどうかである。

 1980年代前半、当時インテルの社長だったアンディ・グローブ氏は、自社の主力製品をコンピューター用の半導体メモリーから、コンピューターの“頭脳”であるマイクロプロセッサーに替える大転換を図った。この決断には異議を唱える者や衝撃を受けた者もいたが、インテルの売り上げ、利益、地位を飛躍的に向上させる結果となった。

 IBMは利益率の高いサービス分野に選択・集中する事業再編を行い、最終的には2004年にPCハードウエア部門を中国のレノボに売却した。もっと最近の例では、コダックが一般用写真フィルムから最先端のデジタル画像処理関連製品へ、コーニングが台所用ガラス製品から高性能の光ファイバー製品へと特化し、看板だった従来の事業から、デジタル技術を主体とする事業へと軸足を移している。

“重工業”の比重を軽くする

 今、GEは同じような岐路に立っていると言えなくもない。GEの家電事業は、売上高に占める割合はわずかだ。2007年には、全体の売上高1730億ドルのうち家電事業は約70億ドルに過ぎなかった。GEのジェフリー・イメルトCEO(最高経営責任者)は、同社の将来の成長を支えるのは主に医療関連事業とエネルギー関連事業であり、その大部分は米国外での事業だと話す。これに対して、家電が大きな部分を占める同社の産業部門は会社全体の利益の10%しか稼ぐことができず、しかも売り上げの大半は米国内で上げたものだ。

 米コンサルティング会社イノサイト(マサチューセッツ州ウォータータウン)のスコット・アンソニー社長は、「様々な面で、GEは既に変化している。今回の発表も、市場ではもう織り込み済みの事柄を追認したものだ」と話す。

 どんな事業にも自然なライフサイクルがあり、成功した事業の多くは時間が経つにつれ衰退していく。投資から最大の利益を得るために、事業の参入と撤退のタイミングを見極めることが、経営者の手腕だ。

 「事業の創造と破壊によって、複合企業は寿命を伸ばせる」と、米コンサルティング会社カオ・アンド・カンパニー(サンフランシスコ)の創業者ジョン・カオ氏は言う。「GEのような企業の経営では、たとえ会社のイメージを象徴する事業から撤退するとしても、今回のような変革を進めることが評価されるべきだ」。

 多数の米国人は依然としてGEと言えば台所用の家電製品を思い出すが、イメージは次第に変化している。今の20代の多くは、GEの名前を聞いて、傘下の米NBCテレビで放送されているコメディー番組「30ロック」を思い浮かべるかもしれない(俳優アレック・ボールドウィンが、GEの「テレビ及びレンジのプログラミング」部門の担当重役を演じている)。

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