• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

グーグル、「空白の周波数帯」が欲しいワケ

新OS「アンドロイド」搭載携帯端末の普及が狙い

2008年6月4日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Olga Kharif (BusinessWeek.comシニアライター、オレゴン州ポートランド)
米国時間2008年5月23日更新 「Google's White-Space Fixation

 米グーグル(GOOG)の共同創業者であるラリー・ペイジ氏は5月19日の週、久々に政治の中心地ワシントンD.C.を訪れた。インターネットの中立性確保を訴えたり、中国でのネット検閲について議会の追及を受けたりするためではない。グーグルがかねて目論む高速無線通信網の実現に向け、未使用周波数帯の開放を訴えかけることが狙いだ。

 グーグルは、テレビ局が使用していない空白の周波数帯、いわゆる“ホワイトスペース”の一般開放を求めている。ホワイトスペースは元来、各放送チャンネル間の干渉防止のために設けられてきたが、政府主導による来年の放送完全デジタル化によって、テレビ局は周波数帯を移行する予定。それによって生まれる新たなホワイトスペースを活用したいとグーグルは考えているのだ。

 だがここにきてこの動きに反対する勢力からの圧力が高まっており、ペイジ氏が積極的なロビー活動を展開するためにワシントンに乗り込んだ。

 グーグルや米マイクロソフト(MSFT)などのIT(情報通信)企業は、米連邦通信委員会(FCC)に対し、この帯域を一般へ無料開放し、免許なしでの利用を認めるように求めている。ホワイトスペースをWi-Fi(無線LAN)に割り当て、家庭内、企業内、地域内におけるネットワークを構築したい意向だ。

 一部放送事業者からの反対はあったものの、最近では、ホワイトスペースを利用した高速無線インターネットがIT企業の意向に沿う形で一般に提供されるようになるのは時間の問題と見られていた。

既得権益を主張する業界団体

 ところが、状況は変わってきた。3月末、まず米国携帯電話業界団体がFCCに対し、この無線周波帯を競争入札にかけることを要請した。「入札が最適の方法と考える」と語るのは、米移動体通信産業協会(CTIA)の広報担当ジョエル・ファレン氏。「免許制のもとで、これまで通りのサービスの質を維持することができる」と主張する。今年初めに競売にかけられた無線周波数帯(700MHz帯)が200億ドルで落札されたことを考えると、「周波数帯の認可を望む企業は多い」と指摘する。

 現状の既得権益を守りたい者はほかにもいる。実際、既にホワイトスペースは限定的な目的で使用されているのだ。

 5月初め、米国の音楽業界及びスポーツ業界はFCCに対し、ミュージシャンやスポーツキャスターがライブイベントで使用する無線マイクに無免許の装置が干渉する恐れがある、との懸念を表明した。同様に、米GEヘルスケア(GE)は先頃、無免許の装置の電波がホワイトスペースを利用する医療機器に「悪影響を及ぼす危険性がある」とし、FCCに一定の帯域の割当を2010年まで延期するよう求めた。病院で旧型機器の入れ替えを行う時間が必要だという理由だ。

 既に4年にわたりこの問題を検討してきたFCCが結論を出す時期に近づいていることもあり、議論は激しさを増している。5月に入り、関係する各方面からFCCに送られた書簡や個別訪問の件数は、4月の2倍近くに跳ね上がっている。

FCCの実験結果は数週間後に公表の見込み

 昨年FCCが実施した、ホワイトスペースを利用する試作端末による実験は失敗に終わった。しかし最近、米モトローラ(MOT)、米フィリップス・エレクトロニクス・ノースアメリカ、新興企業の米アダプトラム各社提供の新たな試作端末の室内試験を実施した。間もなく屋外試験に着手すると見られている。

 FCC広報担当のロバート・ケニー氏は「FCCはホワイトスペース利用実験で確実に成果を上げている」と述べている。

 フィールド試験の報告書は、数週間以内に公表される見込みだ。周波数帯の一般開放を推進する米業界団体、ワイヤレス・イノベーション・アライアンス(WIA)の広報担当ブライアン・ピーターズ氏は、「今秋までには方針が固まることを期待している」と語る。

 WIAには、マイクロソフト、グーグル、米デル(DELL)、米ヒューレット・パッカード(HPQ)などが名を連ねている。しかし反対勢力の様々なロビー活動もあり、米調査会社スタイフェル・ニコラウスのレベッカ・アーボガスト社長は、方針がどのような方向性になるかは「予断を許さない状況」と見ている。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック