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「僕と婚約してくれたら高級車を1台贈呈しよう」

お金持ちが大学内で“花嫁募集”をするのが流行っている

2008年6月6日(金)

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才色兼備の女性求む

 山東省済南市の新聞「済南時報」は2008年4月26日付で“花嫁募集”に関する冗談のような馬鹿げた話を報じた。

 4月26日の正午過ぎ、済南時報に済南市内に在る山東大学の女子大生から同大の東校区内の女子学生寮区に変な人がいると情報提供の電話が入った。記者は早速に山東大学東校区へ急行、12時25分に現場である女子学生寮区に到着した。女子学生寮の傍らにある1本の大木の下に1台のボルボが止まっていたが、その車体には大きな文字で“花嫁募集”と書かれた垂れ幕が掛けられ、さらにそこには“家有り車有りの金持ち、結婚相手募集、才色兼備の女性求む”と書かれていた。また、そのボルボの横には3人の男が折りたたみ椅子に腰かけて並んでいた。

 その中の1人は、「うちの社長は家を2軒所有、この車も社長の物、事業は順調この上なし、真面目に花嫁募集中。卒業間近の大学生にとっては持ってこい、うちの会社に就職できる」と絶え間なく大声で叫んでいる。見るところでは、まん中に座っているのが花嫁募集の金持ちらしい、年齢は30歳前後、両側にいるのが彼の部下か。部下が盛んに大声を張り上げるが、女子大生からは何の反応もない。

 12時30分頃、突然十数名の女子大生が彼らに近づいてきたので、金持ちはにわかに嬉しそうな顔をしたが、それはほんの一瞬で、女子大生たちの剣幕にその笑みは凍りついた。

 「あんたたち、ここで何してるの。 私たち女子大生を馬鹿にしてるの。 金があるからって何なの。結婚したい娘が金持ちに群がるとでも思ってるの」「今すぐ花嫁募集の垂れ幕を取り外しなさい、あんたは誰でも金持ちに取り入るとでも思っているんでしょう。どうしようもないわね、この人」「すぐにどいてちょうだい。大学を汚さないで、あたしたちには勉学が大事なの、勉強の邪魔をしないで」「ぐずぐずしていると警備員を呼ぶわよ、さっさと行って」

 こう言うと、女子大生たちは金持ちに向かって一斉に「花嫁募集のお金持ち」と軽蔑を込めて囃したてた。金持ちは泣くに泣けず笑うに笑えずの体で、「分かった、分かった、応募がないならしょうがない、それにしても何ていう言い草だ、口が悪いったらありゃしねえ」と言うや、早速に垂れ幕と折りたたみ椅子を片づけ始めた。

 そこで、記者が近づいて身分を明かすと、金持ちは写真撮影は拒んだが、インタビューには応じてくれた。記者が「何で大学の女子寮前で花嫁募集をしようと思ったのですか」と尋ねると、溜息をつきながら次のように答えた:
 「一言では言い尽くせないが、俺は(済南市の)北園大街で商売をやっている。年収は30万元(約450万円)もあるが、気に入った結婚相手が見つからない。美貌で、気持ちが純粋な女性を探すのはとても難しい。そこで俺の部下が大学で花嫁募集してみてはと提案したので来てみたのさ」

 記者が「結果は予想していた通りでしたか」と問うと、金持ちは「予想通りのものか。本来は、今の女子大生は就職が難しいし、俺のボルボで乗りつけて、花嫁募集の垂れ幕を下げれば、女子大生が先を争って応募すると思ったんだが。ひじ鉄を食らうとは思ってもみなかったよ」と言い捨てると、あたふたと3人でボルボに乗り込んで立ち去った。この時、時計は12時40分を指していた。12時から40分間の茶番劇だった。

婚約したら高級車1台

 これだけならば、馬鹿な男がいたものだということで終わるのだが、翌日の27日にも似たような話が江蘇省の省都・南京市であったと、南京市の新聞“現代快報”が4月28日付で次のような話を報じた:
 
 27日午前中に南京師範大学の1号学生寮の前にある掲示板にポスターが張り出され、数人の女子大生がこれを熱心に読んでいた。ポスターの表題は“千万長者が教養のある美女を嫁に募集、婚約したら高級車1台”とあり、本文には次のように書かれていた:

コメント5件コメント/レビュー

金に物を言わせて人目もはばからず婚約者募集だなんて、いかにも中国人らしいと言えば中国人らしい。私はいろいろと投資を行っているが、はやりものである中国株には1銭もつぎ込んだことはないし、今後もつぎ込もうとは思わない。なぜなら、中国人のこういった「おかしな感覚」というか「国民性」というか、そんなところがどうしても信用ならないからである。「いい子だから泣きやみなさい。お金をあげるから」というあやし文句があった国は、どこの国だったろうか。(2008/06/06)

「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「「僕と婚約してくれたら高級車を1台贈呈しよう」」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

金に物を言わせて人目もはばからず婚約者募集だなんて、いかにも中国人らしいと言えば中国人らしい。私はいろいろと投資を行っているが、はやりものである中国株には1銭もつぎ込んだことはないし、今後もつぎ込もうとは思わない。なぜなら、中国人のこういった「おかしな感覚」というか「国民性」というか、そんなところがどうしても信用ならないからである。「いい子だから泣きやみなさい。お金をあげるから」というあやし文句があった国は、どこの国だったろうか。(2008/06/06)

おお、北村さんも中国の結婚事情分析に参戦ですね。A女の記事は、「本当にこんな状態なんだ」と新たな認識を得ることが多いのですが、そうした認識からすると今回のレポートもうなずけるところがあります。まだまだ、日本人があっと驚く変わった事件が起こりそうですね。(2008/06/06)

日本では考えられないと思いましたが、報道されるくらいですから、中国でも珍しい光景だったんでしょうね。美貌はともかく心の純粋な女性は金や車に釣られはしないでしょう。それにたいていの女性は「美人なら誰でもいいから」的な態度の男性は嫌います。仕事で成功している人がこんなおかしな戦法をとってしまったのは、根底に女性蔑視があるのかもしれませんね。女なんか金さえあればなんとでもなるだろうという。中国A女の話と合わせて読むとすれ違いがよく見えてちょっと興味深いですね。どっちも極端な例なのでしょうが。(2008/06/06)

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長