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ペーパーレス化がようやく加速

経費削減効果が表れ始めた企業が増加中

2008年6月6日(金)

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Arik Hesseldahl (BusinessWeek.com記者)
米国時間2008年5月27日更新 「The New Push to Get Rid of Paper

 “ペーパーレスオフィス”という言葉がビジネス用語に加わるきっかけとなったのは、33年前の6月のBusinessWeek誌の記事だった(BusinessWeek.comの記事を参照:1975年6月30日「The Office of the Future」)。記事の中で、米事務機器大手ゼロックス(XRX)のパロアルト研究所(PARC)の元所長として今も名高いジョージ・ペイク氏は、1995年までには技術の発達により「ワンタッチで」PC画面上に文書を呼び出せるようになると予測した。それによりオフィスに氾濫する紙文書を、全部とは言わないまでもかなり排除できると考えた。

 ペイク氏の予測は半分は当たった。オフィスにはネットワークに接続したコンピューターがどんどん増え、デジタル文書の作成・読み込み・複製・配布ができるソフトウエアが搭載されている。だがIT(情報技術)の発達によるペーパーレスオフィスの実現という“夢”は、いまだ夢にとどまっている。

 理論上は紙を必要としないIT機器が登場しても、実際に紙の消費量が減っているわけではない。文書を取り込んでデジタル形式に変換するスキャナーは、プリンター・コピー機能も備えている。非常に小型で価格も安くなり、操作も簡単なことから、ほぼすべてのデスクトップPCに接続されるほど普及した。

 「昔と違って、誰でも好きな時に印刷できるようになった」と、米調査コンサルティング会社インフォトレンズで紙専門エコノミスト兼アナリストを務めるデビッド・ピノールト氏は言う。林産物専門の米市場調査会社RISIによると、1975年には米国の平均的社員が消費する紙の量は年間62ポンド(約28キロ)だったが、1999年には143ポンド(約65キロ)に達した。その後は頭打ちとなったが、2006年でも依然127ポンド(約58キロ)の紙を消費していた。

よく考えてから印刷せよ

 30年後の今、経営的かつ環境的なニーズから、紙の使用量削減はより切実な問題となっている。米調査会社IDCによると、昨年、米国企業が印刷したページ数は1.5兆ページだったという。束にして高さ9万5000マイル(15万キロメートル)、1500~2000万本分の木材に相当する。RISIのアナリスト、ジョン・メイン氏の試算では、企業による今年の支出は紙代だけで約80億ドルに達する。これにはインク・トナー代、コピー機・プリンター・ファクスの電気代は含まれていない。標準的なオフィスでは、文書の印刷代1ドルにつき処理・配布の費用がさらに6ドル上乗せされる計算になる、とゼロックスは推計する。

 ペーパーレス化実現に向けた意欲が米国ビジネス界の一部で依然強いのも当然だ。そうした姿勢は大小様々な形で表れている。よく考えて印刷ボタンを押すよう諭す電子メール末尾の警告文、本当に印刷が必要かを問うプリンタ横の注意書き、紙の使用量削減への全社的取り組みなどだ。

 米PNC銀行(PNC、本社:ピッツバーグ)は、取引明細書やクレジットカードの請求書を電子形式で発行してペーパーレス化を進めている金融機関の1つだ。「ほんの5年前まではすべて紙ベースで行っていたが、即座に情報を入手するのに慣れた顧客から、明細書電子化の要望が上がり始めた」とPNCのダグ・リパート副社長は明かす。

PDF文書に変換

 宣伝告知を重ねた結果、PNCの個人客300万人のうち15%が、米ソフトウエア大手アドビシステムズ(ADBE)が開発した文書編集ソフト「アクロバット」のファイルフォーマット「PDF」形式で作成された明細書を電子メールで受け取るようになった。さらに社内報告書の80%が電子文書で作成・保管されている。PNCではその他すべての文書を標準設定で両面印刷するようにし、単機能プリンターやコピー機に代えて、プリンター・コピー・スキャナー・ファクスの4機能を備えたデジタル複合機を導入した。これにより会社全体の紙使用量は20%減少した。

 リッパート副社長は具体的なコスト削減額は明らかにしていないが「相当な削減」だとし、明細書の郵送料だけでも月100万ドル以上が節減できていると述べた。

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