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カンボジア、空前の不動産ブーム

プノンペンに超高層ビルの建設ラッシュ、火付け役は韓国資本

2008年6月11日(水)

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Susan Postlewaite (BusinessWeek誌記者、プノンペン)
Moon Ihlwan (BusinessWeek誌、ソウル支局長)
米国時間2008年6月2日更新 「Real Estate Boom in Cambodia's Capital

 都市中心部の建設現場で、取り壊した古い病院の跡地の瓦礫を黄色のショベルカーが片づけ、ヘルメットをかぶってゴム長靴をはいた何十人もの作業員が地面を平らにしている。ありふれた光景だが、意外なのは、この現場がカンボジアの首都プノンペンの市街地、モニボン通りとシアヌーク通りが交差する場所だということだ。

 大量虐殺を行った悪名高きカンボジア共産党(ポル・ポト派)による統治からの復興に苦闘した30年間を経て、カンボジアは今、不動産ブームの真っ只中にある。計画通り進めば、この建設現場には間もなくカンボジア初の超高層ビルが姿を現すことになる。韓国資本で建設される42階建ての超高層マンションだ。

 数キロ離れた川近くでも、別の超高層ビルの建設現場で作業員が整地作業を行っている。これも韓国資本によるもので、52階建てとさらに大規模だ。

 10年前、プノンペンには道路信号ひとつなかった。今では土地投機家が大儲けし、新規開発物件には入居希望者が集まってくる。つい最近まで、あちこちに電線が垂れ下がり、通りにはゴミがあふれ、荒廃した状況だったプノンペンが変貌を遂げつつある。市内の至る所でスラムや古い長屋が買い上げられ、一斉に取り壊されて、高層マンションやオフィスビル、ショッピングモール、新築住宅に生まれ変わろうとしている。

 開発が進むのはプノンペン市内だけではない。古代寺院遺跡アンコールワット近くの地方都市シェムリアップでも、目をつけた開発業者によってホテルの新規建設が続いている(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年4月21日「Angkor Wat: A Temple to Tourism?」)。

カンボジアに超高層ビルは必要か?

 完成すれば現在プノンペン市内にある一番高いビルの3倍を超えることになる超高層ビル群の建設は、最も野心的な開発だ。同時に大きな議論の的にもなっている。開発する韓国のヨンウ(本社:ソウル)は、総工費2億4000万ドルをかけた住商複合のツインタワー「ゴールドタワー42」を3年半で竣工する予定だ。

 現地営業責任者テング・リティー氏は、既に「カンボジアの政府高官やアジア諸国の外国人」が相次いで景気良く手付けを打っており、「物件は8割程度埋まっている」と胸を張る。

 超高層ビル開発の必要性については、すべての人の意見が一致しているわけではない。弁護士、銀行家に加え、現地資本の不動産業者の多くは、事業として実際に採算が合うのか、新たな建設に需要があるのかと首をかしげている。

 これまでのところ、新築物件の借り手はすぐに見つかっている。市内に現代的なオフィススペースが不足しているためだ。入居を決めた世界銀行は、迷路のような廊下でつながったウサギの巣のような建物にオフィスを構えている状況だ。

 だが、超高層マンションなどカンボジアでは全くなじみのない存在だ。ほんの少し前まで不動産は捨て値で売られており、40階にある160万ドルの分譲マンションを売り出すことなど誰も考えなかった。

 「いささか時期尚早だと思う」と懸念を示すのは、カンボジアの不動産大手ボンナ不動産のスン・ボンナ社長。「開発関係者は必ず成功すると言っているが、どうなるか分からない。成功しなければ、我々にも悪影響が及ぶ」。

 ボンナ社長は、不動産市場そのものがカンボジアでは産声を上げたばかりで、この先どのように展開していくのか誰にも予測できないと語る。「もともと我々にとって不動産は共有財産で、売買するものではなかった。だがポル・ポト政権が倒れてから、欲しければ欲しいだけ不動産を手に入れることができるようになった」。同氏によれば、現代的なレストラン、オフィスビル、商業施設用の物件は供給が不足しているが、住宅物件の需給はバランスが取れているという。

韓国資本が流入

 今のところ、市場の見通しは明るい。カンボジアのフン・セン首相は、大規模な開発案件を次々に認可している。スリ・タマロン補佐官によれば、同首相はもっと高層ビルを増やしたい意向だという。地価も上昇を続けている。

 間口4メートル、奥行き18メートルで、4~5階建て程度の川沿いの典型的な店舗付き住宅ビルの価格は、2006年には30万ドルだった。それが現在、60万~70万ドルにまで上昇している。それでもベトナムの首都ホーチミンに比べればまだかなり安いと不動産業者は語る。

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