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「iPhone 2.0」の世界戦略、始動

各国1事業者だけの契約は過去のものに

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2008年6月16日(月)

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Arik Hesseldahl (BusinessWeek.com記者)
Jennifer L. Schenker (BusinessWeek誌、パリ支局記者)
米国時間2008年6月6日更新 「iPhone 2.0 Takes on the World

 米アップル(AAPL)は6月9日、携帯電話「iPhone(アイフォーン)」の新機種を発表。ファンの関心は従来機に比べてどれだけ進化したかという点にある。高速化が進む無線ネットワークの利用、機能がさらに充実したナビゲーションサービス、さらにはサードパーティーが開発したソフトウエアや機能への対応などが目玉だ。

 だが、次世代iPhoneの機能やサービスについての憶測が飛び交う中、アップルが描く壮大な戦略の中核としての存在は見落とされがちだ。次世代iPhoneは国際市場への参入の起爆剤として、ことによると史上最強の端末になる可能性がある。

ブラックベリーの販売台数を超えるか?

 現在、アップルがiPhoneを正規に販売しているのは、米国、英国、フランス、ドイツ、オーストリア、そしてアイルランドの6カ国のみ。だが同社は最近、世界各国の携帯事業者と契約を締結。今年中にさらに64カ国でiPhoneを発売する計画だ。6月4日には、スペインのテレフォニカ(TEF)及び日本のソフトバンクとの契約が発表されている(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年6月5日「Apple's Japan iPhone Strategy」)。

 初代iPhoneは、ネットサーフィンや電子メールの送受信などの先進機能を数多く搭載した、いわゆる“スマートフォン”として米国市場に投入され、アップルは莫大な利益を上げた。米市場調査大手IDCによれば、米スマートフォン市場におけるアップルのシェアは19%。カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM、RIMM)が販売する「BlackBerry(ブラックベリー)」のシェア44%には及ばないものの、米パーム(PALM)のシェア13%を上回る。

 アップルは先日、iPhoneの累計販売台数が全世界で400万台に到達したと発表。この勢いが続けば、6月30日を末日とする第3四半期の販売台数は150万〜170万台に上ると専門家は予測する。アップルは2008年末までに累計1000万台の販売を目指している。

 いわゆる「3G(第3世代携帯電話)」ネットワーク対応の新型iPhoneは世界中の携帯ユーザーの目にかなり魅力的な製品と映るだろう。新機種は数カ月以内に、イタリアやスペイン、北欧諸国といった主要欧州市場に投入される。また、オーストラリアやウルグアイでの発売も予定されている。

 専門家の中には、iPhoneの販売台数が2009年末までに累計4000万台を超えると予測する向きもある。そうなれば、この先、RIMが販売をさらに伸ばしたとしても、販売台数でiPhoneがブラックベリーを上回ることになる。RIMの通期決算によれば、契約者総数は1400万人で、2008年度中の新規加入者は600万人だ。

 好調が続けば、iPhoneはアップル史上、普及率では最も成功した単一の製品となるだろう。人気の高い携帯音楽端末「iPod(アイポッド)」でさえ、2000万台を売り上げるのに4年を要したのだ。

ついに国際市場に参入

 iPhoneの市場投入により、アップルの国際競争力は高まる。

 過去3年間、全売上高に占める北米及び南米の割合は約48%。一方、欧州の割合は約22%にとどまる。「アップルが国際的な成功を収めるには、3つの課題を克服する必要がある」と語るのは、英調査会社ストラテジー・アナリティクスのアナリスト、ニール・モーストン氏。「第1にブランドの強化、第2に品揃えの拡充、そして第3に販売地域の拡大だ」。

 もちろんアップルには、iPhoneの販路拡大以上のことが求められる。iPodの売り上げの大半はいまだに米国市場。モーストン氏によれば、iPodの60〜70%はアップル直営店で販売され、その70〜80%は米国内の店舗だ。

 アップルにとっての朗報は、発売前の国で既にiPhoneの需要があるという点だ。

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