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ボーイングの異議、支持される

米軍空中給油機の受注競争で“契約見直し”勧告

2008年6月26日(木)

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Keith Epstein (BusinessWeek誌、ワシントン支局記者)
Carol Matlack (BusinessWeek誌、パリ支局長)
米国時間2008年6月18日更新「A Big Win for Boeing

関連記事:2008年3月19日掲載「大型契約を逃したボーイングの怒り

 米航空機大手ボーイング(BA)は強力な援軍を得た――。次期空中給油機179機の発注をめぐり、米政府監査院(GAO)は「米防衛大手ノースロップ・グラマン(NOC)と欧州航空防衛最大手EADS(EAD.PA)が率いる企業連合を選定した米空軍の決定は不公正である」とするボーイングの異議申し立てを認める判断を下したのだ。

 GAOは厳しい論調で契約を白紙に戻すよう強く勧告しており、空軍の決定を必ず覆すとは言えないまでも、350億ドルの大型契約をボーイングが逆転で勝ち取る望みも出てきた。軍関連としては過去最大級のこの政府調達事業は、決定が大きく手間取ることになり、政治的な論争にまみれた事案となっている。GAOの判断は一部のアナリストだけでなく、ボーイング幹部にも驚きをもって受け止められた。

 GAOは空軍当局が犯した「いくつもの重大な間違い」が、きわめて僅差だった争いの「結果に影響を及ぼした可能性がある」とし、空軍に対する要件の再検討と両陣営との協議再開、および双方の提案を再評価したうえで新たな決定を下すよう要請した。空軍は再入札を行うか、あるいは決定に何らかの変更を加えるのかについて、今後60日以内に方針を明らかにすることになる。

「誤った認識を与え、不公平な結果を招いた」

 GAOによれば、空軍の評価基準は当初公表した入札公示書の記載内容に従っておらず、基本要件を超える性能を有するとして、ノースロップ連合側に高評価を与えるなどといった誤りを犯しているという。空軍がボーイング側に通知せずに要件を変更したとするボーイングの申し立てを認めた形だ。

 報告書では「空軍がボーイングとの協議の場で、同社の提案機種が性能評価基準で主要な性能要件をすべて満たしていると伝えたことは、同社に誤った認識を与え、不公平な結果を招くものだった。後に空軍は同社の提案機は要件の一部しか満たしていないと判断したが、評価基準の変更はボーイング側に事前に通知されていなかった」と指摘している。

 GAOは、各提案機の耐用年数を通じた費用の算出で、空軍の計算に間違いがあった点も批判している。ボーイングは「767」型、ノースロップ・EADS連合はEADS製エアバス「A330」型と、いずれも商用ジェット機を基本にした改造機を提案した。空軍関係者が証言で「空軍は多くの間違いを犯し、間違いを正した場合、想定されるライフサイクルコストはノースロップ・グラマン連合よりもボーイングの機種の方が低くなっていたと認めた」事実が報告書で明らかにされている。

GAOの勧告を受け、ボーイング株は急上昇

 ボーイング、ノースロップともに、報告書の内容をまず詳細に検討したいとの理由で、今回のGAO報告書に対するコメントは控えている。ノースロップの広報担当ブランドン・“ランディー”・ベローテ氏は、「GAOの調査結果を尊重する」としながらも、「ノースロップ・グラマン連合が最新鋭で一番高性能な給油機を米空軍に提案したという確信に変わりはない」との見解を述べた。

 一方、ボーイング軍事部門の空中給油機担当責任者マーク・マグロー副社長は、「米軍にとって重要な空中給油機の調達に関し、空軍との協力関係が進展することを期待している」と述べた。

 GAOの報告書の発表を受け、ボーイングの株価は急上昇した。発表直後の6月18日午後3時の時点で株価は53セント高の74.91ドルと1%近く値を上げた。逆にノースロップの株価は69セント安の70.40ドルと1%値を下げた。

 GAOの判断は法的拘束力を持つものではなく、米空軍の対応決定には1~2カ月かかる可能性がある。BusinessWeekが入手した文書によると、空軍当局者は機種選定に関し、小さな問題点はあるものの、正当な理由に基づき規定に従って正しい選択をしたと考えている。ボーイング側の申し立てを受けGAOが証人事情聴取を行った後、空軍側の弁護士が5月16日に提出した154ページに及ぶ「意見陳述書」は、ノースロップ連合を選択したことを「合理的、正当かつ妥当」だったと結論づけている。

 空軍は陳述書で、空中給油機の発注にあたって「透明性のある公平な」競争入札を行い、政治的な思惑や外部の意向に影響されることは一切なかったと述べている。空軍側の弁護士は、「正当性のあるなしにかかわらず、米国市民が示した不服に対して、我々は根拠のみに基づいて不服に対処し、建国の父ジェファーソンが掲げた民主主義の理想を堅持した」と弁明している。

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