• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

欧州で風力発電タービンの中古取引が急拡大

強い風を受けて回り始めたニュービジネス

2008年7月4日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Mark Scott (BusinessWeek誌、ロンドン支局記者)
米国時間2008年6月25日更新 「A Second Wind for Aging Wind Turbines

 英国スコットランド西岸沖に浮かぶギーア島。まさか、人口わずか100人のこの島が流行の発信地になるとは――。

 2004年、ギーア島の住民らが保有する公益企業は、デンマークのヴェスタス・ウインド・システムズ(VWS.CO)製の中古の風力発電用タービン(風車)3基を87万ドルで購入。欧州で急成長する中古風力タービン市場における先駆けとなった。

 ギーア島に設置された風力発電施設の発電量は675キロワット。現在、島内の消費電力のほぼすべてを賄っている。島の二酸化炭素(CO2)排出量の大幅な削減に貢献する一方、風力タービンを運営する島の電力会社ギーア・リニューアブル・エナジーに年間15万ドルの利益をもたらしている。

 同社の所有権を持つのは、地域の再開発・活性化を目的として島民の共同出資によって設立されたギーア島信託機構。ジャッキー・マクラウド専務理事は、「正直言って、中古の風力タービンを購入したのは財政的な事情からだった」と打ち明ける。

 ところが、ギーア島の中古の風力タービン導入は大成功。地元で“踊る貴婦人”の愛称で親しまれるこの風力発電施設は、世界的な風力発電ブームが創出し、急成長を遂げている中古タービン市場の象徴的な存在となっている。

 中古市場の急成長の背景には、風力タービンの需給の逼迫がある。米ゼネラル・エレクトリック(GE)や独シーメンス(SI)など、大手メーカー製の新品タービンの購入は約2年待ちの状態(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年2月27日「Breeze Falters for Wind Turbine Maker」)。欧州連合(EU)のCO2削減目標達成に取り組むために(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年1月23日「Giant Steps for Carbon Trading in Europe」)中古タービンの調達を余儀なくされている企業もある。

 また、中古の風力タービンはコスト面でも魅力的で、新品の4割安で入手できる。現在はタービンの大型化が進んでおり、小型なものが多い中古タービンは設置の際、地元地域の承認を得やすいという利点もある。

電力事業者だけでなく、一般企業の需要も旺盛

 欧州では15年前から中古の風力タービンが出回り始めたものの、供給そのものはわずかだった。だが、近く一気に増加することが見込まれる。

 独エーオン(EONG.DE)やスペインのイベルドローラ(IDRO.F)などの電力各社は、今後5年のうちに現在使用中の代替エネルギー発電施設を新型に置き換える計画だ(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年2月25日「An Uncertain Future for Europe's Utilities」)。

 これにより、2013年までに5000基以上の中古タービンが市場に出回ることが予測される。1基当たり約23万ドルとして、11億ドルを超える“踊る貴婦人”が市場に供給される計算だ。

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授