• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

サウジの原油増産に疑問符

日量1250万バレルまで増やすのは本当に可能?

2008年7月17日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Steve LeVine (BusinessWeek誌、ワシントン支局記者)
米国時間2008年7月10日更新 「Saudi Oil: A Crude Awakening on Supply?

 サウジアラビアが暴騰する原油市場を沈静化する力は、以前から低下していた。しかし6月22日、原油価格が昨年夏と比べて2倍の「1バレル=140ドル」を超えたのを受け、サウジのアブドラ国王はOPEC(石油輸出国機構)加盟国、国際的な石油メジャー各社のCEO(最高経営責任者)、主要消費国の首脳を集め、市場の沈静化に向けた緊急会合を開いた(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2008年7月8日「原油高騰の沈静化なるか」)。

 そこでサウジの出したメッセージは非常に分かりやすいものだった。確実な需要が見込めるのなら、すぐにでも増産が可能だというのだ。

 だが、BusinessWeekが7月9日に入手した同国の油田に関する最新データを見ると、少なくとも今後5年間、場合によってはそれ以降も、サウジが公約したほどの原油増産はできそうにないと思われる。

 サウジ政府の当局者は、原油生産能力を現在の日量1000万バレルから、来年は日量1250万バレルまで増やし、需要があれば、日量1500万バレルまで拡大することも可能だと述べている。

 懐疑的な見方を払拭するため、首都リヤドの東に新しく開発しているクライス油田を報道陣に紹介したり(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年6月23日「Inside Saudi Arabia’s New Mega-Oil Field」)、油田に関するデータを一部公開したりするなど、いつもは秘密主義を貫くサウジ政府が、多少なりとも情報公開に努めている。

サウジとの連携を目論む石油企業

 しかし、サウジ政府の石油担当の当局者に近い人物から入手した詳細な資料によると、国営石油会社サウジアラムコの生産量は、2010年に最大で日量1200万バレルを確保するにとどまる見通しだ。しかも、この最大生産量を維持できるのは緊急時などの短期間に限られ、その後は持続可能な水準である日量1040万バレルに戻すとされている。

 BusinessWeekは、各油田ごとの2009年から2013年までの生産量を推計した資料も入手した。情報提供者はある石油会社幹部で、油田のデータを入手できるサウジ政府のエネルギー担当の高官に内容を確認したと述べた。この石油会社幹部は長年にわたって情報交換に協力してくれている信頼できる人物で、サウジ政府や情報を確認してくれた政府高官との関係を守るため、匿名を条件に今回のデータ提供に応じた。

 7月9日の時点で、サウジアラムコの関係者からはコメントを得られなかった。

 今後数年間サウジが日量1200万バレル以上の生産を確保するのは不可能というのが資料に基づく結論だが、米国の3人の石油業界の専門家はこの分析に納得できると述べた。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

定年後の社会との断絶はシニアの心身の健康を急速に衰えさせる要因となっている。

檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師