「BusinessWeek」

BusinessWeek

2008年8月19日(火)

アップルの贅沢な悩み

1/2ページ

印刷ページ

 2003年以降の株価上昇率が1474%ともなれば、米アップルの株主には何の不満もないはずだ。ただ、1つ挙げるとすれば、預金金利程度のリターンしか生んでいない、208億ドルにも上る現金・短期有価証券の使い方だろう。CFO(最高財務責任者)のピーター・オッペンハイマー氏は今年前半のインタビューで「戦略の柔軟性を保つために、強靭なバランスシートを維持したい」と語った。

アップルの現金・短期有価証券の推移

 柔軟性は今後ますます高まりそうだ。これまでも現金は四半期ごとに10億ドルずつ積み上がってきたが、コンピューター、「iPod」「iPhone」の好調な販売を受けて、アナリストは来年にも残高が300億ドル近くに膨らむと予測する。237億ドルを保有するマイクロソフトを上回る可能性もある。「(今後2年間でアップルの)銀行口座には400億ドルの蓄えができそうだ」とパイパー・ジャフリーのアナリスト、ジーン・ムンスター氏は語る。

 現金の急増ぶりは、投資家の目には留まりにくいかもしれない。原因の1つはiPhoneの売上高の計上方法にある。AT&Tをはじめとする電話会社の利用契約とセットで販売されているため、電話機の売上高は24カ月にわたって分割計上される。アップルの手元には消費者への販売と同時に全額が入るので、現金は売り上げよりはるか前に財務諸表に載るのだ。もう1つの理由がiPhoneの予想を上回る収益性だ。

 一部のアナリストは、電話会社は基本モデルを1台200ドルで販売しつつ、利用料収入の獲得を狙ってアップルに対しては1台500〜600ドルを支払っていると推計している。

次ページ以降は「日経ビジネスオンライン会員」(無料)の方および「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみお読みいただけます。ご登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。



関連記事



Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
この記事を…
内容は…
コメント0件受付中
トラックバック


このコラムについて

BusinessWeek

ビジネスウィーク・チャンネル

BusinessWeek

BusinessWeekは米マグロウヒル社が発行するビジネス雑誌である。1929年、大恐慌の年に創刊されて以来、世界中に読者を拡大してきた。現在の読者数は約470万人を誇る。本コラムではBusinessWeek誌およびBusinessWeek.comから厳選した記事を日本語でお届けします。

BusinessWeek
TERMS AND CONDITIONS/
利用規約

BusinessWeek誌(英文)のお申し込み

⇒ 記事一覧

ページトップへ日経ビジネスオンライントップページへ

記事を探す

  • 全文検索
  • コラム名で探す
  • 記事タイトルで探す

編集部よりお知らせ

日経ビジネスからのご案内