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五輪で中国はどう変わるのか

「中国が世界を、世界が中国をもっと理解するようになる」

2008年8月22日(金)

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Dexter Roberts (BusinessWeek誌北京支局長、アジアニュース担当エディター)
米国時間2008年8月8日更新 「What Will the Olympics Do for China?

 北京五輪が開幕した8月8日。メーン会場である国家体育場(通称:鳥の巣)で行われた開会式は、中国人の団結力、技術、才能を誇示するかのような華々しさだった。

 中国を代表する映画監督、チャン・イーモウ(張芸謀)さんの総指揮による4時間のセレモニーでは、武術家、歌手、音楽家など1万5000人以上の出演者が登場し、10万人の観客を前に4大発明を中心とした中国5000年の歴史を歌やダンスで再現。また、英国の女性ソプラノ歌手サラ・ブライトマンさんと中国の人気男性歌手リウ・ホアン(劉歓)さんが、五輪テーマ曲をデュエットした。

 会場には、米国のジョージ・W・ブッシュ大統領、ロシアのウラジーミル・プーチン首相、中国の胡錦濤国家主席ら80カ国以上の政府首脳が参列。また米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏、米メディア大手ニューズ・コーポレーション(NWS)を率いるルパート・マードック氏、映画「グリーン・デスティニー」に出演した女優チャン・ツィイー(章子怡)さんらの姿もあった。

 北京五輪は、派手な演出と花火に彩られたお祭り騒ぎ以上の意味を持つ。その成否が世界に与える影響は、過去の大半の五輪大会よりも大きい。成功すれば、人口13億の中国は新たな自信を得て、経済開放と世界との協調に向けてこれまで以上に確固たる足取りで歩んでいくだろう。

 1988年のソウル五輪での韓国のように、北京五輪を機に中国の民主化が進むことを期待する声もある。また五輪によって中国の数々の経済・社会的成果が脚光を浴び、大国化する中国に対して根強く残る誤解や懸念が多少なりとも解消されるかもしれない。

 だが、水面下でくすぶっている数々の問題が噴出して、中国を違った方向に導く可能性もないわけではない。北京五輪は問題山積の中で開幕した。

 大気汚染は突如魔法でもかかったように解消するだろうか(開会式の間、北京の上空は陰鬱な灰色に覆われていた)、それとも16日間の開催期間中ずっと選手に悪影響を及ぼし続けるのだろうか。

 非難の対象がスーダンへの支援であれ、チベット独立問題であれ、信教の自由の制限であれ、必然的に起こるだろう抗議運動に対し、中国は冷静に対処して大会の混乱を最小限に抑えられるか。それとも中国当局が高圧的に出て、世界各国から五輪取材に訪れている3万人の報道関係者の批判的な視線を浴びるのか。

 また、テロの脅威は脅威のままで終わるのか、それとも現実のものとなるのだろうか。

オリンピックによる国威の発揚

 これらは重大な問題だ。だが既に五輪は中国における国威発揚に一役買っている。米広告大手オグルヴィグループの調査によると、中国国民の75%が、五輪を開催する自国を誇りに思うと回答している。また、それを上回る87%が、五輪を中国移動通信集団(チャイナモバイル)やレノボ・グループ(聯想集団)などの中国企業が国際的なブランド認知度を上げる好機ととらえている。

 オグルヴィは調査報告で、「中国中が興奮で沸き返っている。五輪の開催国となったことで、国民としての自尊心や愛国心が一段と高揚している」と論じた。

 だが、もし外国人活動家が実際に五輪を混乱させたり、世界の注目を奪ったりしたら、多くの中国人が怒りを爆発させるだろう。中国の国民はこうした外国人の抗議行動を、国の威信を傷つける悪意ある行動と見なすだろう。
 それによって、国民のナショナリズムが高まる危険性もある。中国では過去数世紀の列強による侵略の歴史的被害の記憶が刷り込まれ、被害者意識の強いナショナリズムが表面化することがある。今年初めにチベットで起きた騒乱の後では、そうしたあまり好ましくないナショナリズムの台頭が見られた(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年4月24日「Behind China's Anti-Foreigner Fever」)。

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