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タタの超低価格車「ナノ」、発売前に問題続出

果たして今年10月に2500ドルで発売されるのか?

2008年9月1日(月)

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Ian Rowley (BusinessWeek誌、東京支局特派員)
米国時間2008年8月25日更新 「More Troubles for Tata's Nano

 インドのタタ・モーターズ(TTM)は、今年1月の「デリー・オートエキスポ」で小型大衆車の大本命と目される「ナノ」をお披露目し、自動車業界の話題をさらった。だが当時、タタの“国民車”ナノは喝采を浴びたものの(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年2月14日「Tata's Nano: An Ingenious Coup」)、まだ誰もナノに乗ったことはなかったし、発売は1年近く先のことだった。

 発売開始予定の10月が間近となった現在、ナノもさることながら、ナノを製造する予定の工場の行方が不安視されている。

 問題の工場があるのは、西ベンガル州コルカタの西方約32キロメートルのシングール。8月24日、この工場に推定3万人の抗議者が集結し、工場に連結する道路を封鎖する騒ぎを起こした。西ベンガル州政府による工場周辺の160ヘクタールもの土地接収のあり方に抗議するためだ。州政府は、4000人の警察機動隊を放水車と共に出動させ、暴動に備えた。

 野党、草の根会議派のマメーター・バナルジー党首率いる反対抗議派は、西ベンガル州政府が問題の土地を不法に接収したと主張。一方、タタと同州政府は、不正行為を全面否定した。西ベンガル州のブッダデーブ・バッターチャルジー首相は、先週ダージリンで開かれた会合の席で、「計画に不要な土地は一切接収していない。反対派の意見を尊重し必要な協議には進んで応じるが、無意味で妥当性のない話し合いをする気はない」と述べた。

 これに対し、抗議派は、工場近くに21のテントを張り、土地が返却されるまで抗議活動を続ける決意を表明。米AP通信の報道によれば、バナルジー党首は大勢の抗議参加者に向けて「我が党は土地が返却されるまで断固闘う。向こうが手を出さない限りは、非暴力的な抗議活動を続けよう」と呼びかけたという。

自動車メーカーにとって高まるインド市場の“重要度”

 タタのナノ工場に関する動向は、同社が鋼材などの原材料価格の値上がりに苦しんでいる時期だけに(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2008年8月5日「タタの大衆車「ナノ」、高くついた低価格の公約」)、競合する自動車メーカー各社も高い関心を寄せる。中国に比べてまだ小規模とはいえ、世界の自動車メーカーにとってインド市場の重要度は高まっており、インドでの生産拡大に乗り出す企業も増えている。

 魅力の1つにインド市場が急成長していることがある。また、小型車の輸出拠点としても魅力だ。例えば、仏ルノー(RENA.PA)と共同でチェンナイに生産能力40万台の工場を建設中の日産自動車(NSANY)や、インドで日本勢のトップを走るスズキは、インドを欧州市場などへの輸出拠点とする野心的な計画を立てている。日産とルノーは低価格車を開発するため、インドの2輪車大手バジャージ・オートと合弁会社も設立している。

 とはいえ、タタに対する西ベンガル州での抗議問題は、ライバル各社にとって対岸の火事というわけではない。トヨタ自動車(TM)も2006年にバンガロール近郊の工場で問題を抱えた。トヨタ・キルロスカール・モーター労働組合の組合員27人が10日間のストライキの後、停職処分を命じられたが、これに抗議する一部の従業員はハンストを決行したと伝えられている。

 ホンダ(HMC)も2005年にインドの2輪子会社でストライキに見舞われた。関連損失は、5700万ドル(約62億7000万円)に達したと見られる。さらに、不満を抱く従業員がニューデリーで警察との衝突騒ぎまで起こしている。

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