「Bloomberg Businessweek」

世界の幸福度は向上〜国別ランキング調査

「富」だけではなく「選択の自由」と「寛容性」が大切

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2008年9月2日(火)

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Matt Mabe (BusinessWeek誌、パリ支局記者)
米国時間2008年8月20日更新 「Survey Says: People Are Happier

 今年も「幸福度調査」が実施された。専門家グループが膨大なデータを駆使して世界で最も幸福度の高い国をはじき出したが、今年のランキングには意外な顔ぶれが登場した。また、幸福を感じる理由も予想とは異なるものだった。

 国際非営利調査機関「ワールド・バリューズ・サーベイ」(WVS、本部:スウェーデン・ストックホルム)は1981年以来、世界97カ国・35万人から集めたデータを分析し、今年も世界で最も幸福度の高い国(デンマーク)と低い国(ジンバブエ)を発表した(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2008年8月29日「デンマーク、「世界一の幸福国」に認定」。

 いずれも、前回と同じ結果だ。上位の常連だったスウェーデンとフィンランドの北欧勢が上位10カ国から脱落、代わってプエルトリコとコロンビアがランキングに食い込んだ。予想外に健闘したエルサルバドルが11位に入り、マルタとルクセンブルクを上回った。米国は16位と低迷した。

 報告の主執筆者は、米ミシガン大学政治学教授のロナルド・イングルハート氏。今回の調査で世界の幸福度が全体的に大きく上昇しているが、これは選択の自由、男女平等、および寛容性が寄与していることが明らかになった。同氏によれば、この結果は、富が「幸せ」を感じる決定的要因だとする従来の安易な見方を覆すものだという。

異なる手法で実施された2つの調査

 2006年、英レスター大学は全く異なる手法で調査を実施しているが、上位10カ国は今回とほぼ同じ顔ぶれだった(BusinessWeek.comの記事を参照:2006年10月11日「Rating Countries for the Happiness Factor」)。

 その調査では、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)、米中央情報局(CIA)、英シンクタンクのニューエコノミックス財団(NEF)、世界保健機関(WHO)などのデータを分析した結果、富や医療福祉、基礎教育が幸福度を決める最重要要素だと結論づけている。

 そのため、欧州諸国がランキング上位を独占していたのも驚きではない(2006年の調査結果を、国の経済競争力とネットワーク整備状況によるランキングと比較した一覧は、BusinessWeek.comの「The World's Most Competitive Countries」を参照)。

 一方、ワールド・バリューズ・サーベイは、過去27年間にわたってデータを収集し、幸せの質に注目して調査を実施。国民がどのくらい幸せを感じ、生活に満足しているかという“主観的な幸福度”の測定を目的としている。質問は「どのくらい幸福か」「現在の生活にどのくらい満足しているか」の2つだけだ。

幸福度が劇的に上昇

 今回の調査結果に、アナリストはみな驚いた。幸福度は40カ国で上昇し、下降したのはわずか12カ国にとどまったのだ。20年来調査に携わっているイングルハート氏によれば、これは、“幸福度が目に見えて大きく変化することはない”という従来の見方に反するものだ。「想定外の結果だった。公表すべきかどうか悩んだほどだ」。

 イングルハート氏の調査チームは、この結果を解明する必要があると考えた。「私自身が実施したものも含め、従来の調査のほとんどは経済的要因を基盤としたものだった。だが、それは本や資料を読めばすぐ分かるようなデータだ。そんなものだけ見ていても、正しい現状分析ができるわけがない」。

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