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2008年9月19日(金)

競争激化でヤフー・ジャパンに逆風

BusinessWeekが選ぶ「アジア成長企業ランキング」で大きく後退

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Kenji Hall (BusinessWeek誌、東京支局テクノロジー担当記者)
米国時間2008年9月9日更新 「Increased Competition Hurts Yahoo Japan

 今年前半、米インターネット検索大手ヤフー(YHOO)が米マイクロソフト(MSFT)の仕掛けた買収提案への対応に追われている間、ヤフーの日本法人の行く末は不透明だった。企業価値を高めるよう要求する株主の不満をなだめるために、保有するヤフー・ジャパン(4689.T)の株式33%を売却するのではないかという観測も流れた。

 売却先には困らなかったはずだ。ヤフー・ジャパンは日本では最もアクセス数の多いポータルサイトで、国内のインターネット検索市場では2位の米グーグル(GOOG)を大きく引き離し、首位の座を保っている。

 米コムスコア(SCOR)の調べでは、ヤフー・ジャパンの月間ユニークビジター数(重複のない人数)は4600万人以上、対するグーグルは3600万人である。企業価値は220億ドルとヤフー米国本社にほぼ匹敵する。

 米シティグループ(C)傘下の日興シティグループ証券によれば、ヤフー・ジャパンの2008年度の売上高は前年比7%増の26億ドル(約2940億円)、営業利益は同15%増の13億ドル(約1365億円)が見込まれている。

 だが、ヤフー・ジャパンも勢いを失いつつあると見るアナリストもいる。今年初めから18%下落した日経平均株価に歩調を合わせるように、同社株も17%以上値を下げている。同社のオンライン広告売り上げと、低価格ブロードバンド接続サービスの新規加入者数はいずれも伸び悩んでおり、日本経済が景気後退の兆しを見せ始める中(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年9月4日「Tokyo Yuki: Why Japan's Economy Doesn't Expand」)、経営陣にも不安はある。

 ヤフー・ジャパンの井上雅博社長は先月、日経ビジネスオンラインのインタビューに答えて、「(マスメディア広告市場)全体が縮小していく中で、ネット広告市場の成長も難しくなっている」と語っている(関連記事:成長企業の原動力、トップが明かす 「ヤフー 井上雅博社長」)。

総合検索サイトとしての限界

 こうした背景から、BusinessWeekが選ぶ「アジア成長企業ランキング(英文)」で常に上位に位置していたヤフー・ジャパンが、前回の32位から今回は76位まで順位を落とした。広告国内最大手の電通の調査研究部門、電通総研の予測では日本国内のオンライン広告市場は今年50億ドル(約5250億円)規模に達する見通しだが、ライバルも多く、ヤフーは厳しい競争に直面している。

 グーグルはこのところ日本語サイトの機能強化と、携帯電話経由での情報検索をしやすくするための改良に力を入れている。中国の大手検索サイトの百度(バイドゥ、BIDU)も今年1月、日本市場に進出し、日本語サイトを開設した。さらに米メディア大手ニューズ・コーポレーション(NWS)も市場に参入し多様なオンライン広告サービス事業を展開する予定で、国内のネット広告会社の買収を検討していることを明らかにしている。

 業界幹部のあいだでは、総合検索サイトとしての強みが、同時にヤフー・ジャパンの弱点にもなっていると指摘する声もある。ヤフーのサイトは、電車の時刻表や乗り換え案内、ニュース全般、あるいはオリンピックの最新メダル獲得数といった情報を得るにはうってつけだ。携帯電話からも利用できる。だが日本国内の1億800万の携帯電話契約者は、単に情報を探しているだけではない。年間80億〜120億ドル(約8400億〜1兆2600億円)もの商品が、携帯電話経由でオンライン購入されているのだ。

 しかしヤフーのサイトは基本的に情報の検索だけを想定しているため、商品を購入したい利用者にとっては楽天や米アマゾン・ドット・コム(AMZN)のサイトにアクセスした方が手っ取り早い。「(ヤフーの)巨大ポータルサイトのビジネスモデルでは、あらゆる分野で優れたサービスを提供するには限界がある」と、ヤフーを顧客に持つある調査会社の幹部は匿名を条件に語った。

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