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ウォール街、激動の7日間

米金融システムを一変させた未曾有の大危機を振り返る

2008年9月25日(木)

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Phil Mintz (BusinessWeek.comビジネススクールチャンネル編集者、ニューヨーク)
米国時間2008年9月19日更新 「Seven Days That Shook Wall Street

 米金融界にとって怒涛の1週間だった。

 9月12日(金)、トレーダーは週末を迎え、いつものようにニューヨーク株式市場を後にした。だが、主要銀行の首脳に待っていたのは、いつもとは違う週末だった。

 米投資銀行老舗のリーマン・ブラザーズは破綻寸前。米証券大手メリルリンチ(MER)と米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の2社も、先行きを危惧されていた。世界の金融システムを崩壊させかねないこの事態の打開に向け、一連の協議が始まった。

 続く1週間、ヘンリー・ポールソン米財務長官とベン・バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長を中心とした米金融界首脳が矢継ぎ早に取った措置は、10年に及んだ金融自由化の流れに逆行し、米金融システムの姿を根本から変えてしまうものだった。

 リーマンは破綻。メリルは米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ、BAC)に身売り。そして、AIGは850億ドル(約9兆円)で事実上米政府の管理下に置かれた。こうした状況下、米政府は過去最大級の公的介入を画策する。さらに数千億ドルもの公的資金を投入し、金融機関の不良資産を買い上げようというのだ。

 この間、株式市場では、投資家の先行き懸念により株価が乱高下する展開が続いた。

 ではここで、9月12日とその後に続く1週間の出来事を詳細に追ってみることにしよう。

 9月12日(金):株式市場は、158年の歴史を誇るリーマンの先行きに大きな疑問を残したままこの週の取引を終了。リーマン株は財政難との懸念から急落していた。一方、マンハッタン南部では、ポールソン財務長官とバーナンキFRB議長、さらにニューヨーク連邦準備銀行のティモシー・ガイトナー総裁による一連の会合が始まった。サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)市場に入れ込みすぎたリーマンの救済策を各銀行の首脳と協議するためだ。買い手の候補として、英銀大手のバークレイズ(BCS)とバンカメの2行が浮上する。

 9月13日(土):リーマンの買収協議が継続。バークレイズとバンカメは、何らかの公的支援に期待感を示す。米政府には、米JPモルガン・チェース(JPM)による米証券大手ベアー・スターンズの強引な買収劇を仲介した実績があるためだ。また9月8日には、米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ、FNM)と米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック、FRE)という2大米政府系住宅金融機関の実質国有化にも踏み切っている。だが政府高官は、連邦政府によるリーマン救済はあり得ないとする立場を固持。協議は暗礁に乗り上げる。

 9月14日(日):買収関係者の交渉は続く。月曜の朝、アジアの各市場が開く前に決着をつけなければならない。だが政府高官は、リーマン救済を公的に支援することを断固として拒否。これを受け、バンカメが買収協議から身を引く。そして、残ったバークレイズも買収を断念。リーマン、一巻の終わりとなる。その一方で、事業の行き詰まりを見て取ったメリルリンチのジョン・セインCEO(最高経営責任者)は、バンカメに約500億ドル(約5兆2500億円)で身売りする手はずを整えていた。この日、わずか1日で名高い金融機関2行の運命が決まった。

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