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米シティ救済、安心なき沈静

金融市場はひとまず好感も先行き不安

2008年11月28日(金)

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Mara Der Hovanesian (BusinessWeek誌金融担当エディター、ニューヨーク)
米国時間2008年11月20日更新 「Citigroup's Uneasy Victory

 週末を返上して米シティグループ(C)の財務関連書類を細かく洗い直した米政府金融監督当局者――。事態は深刻だった。

 その結果、政府は新たにシティの抱える不良資産3060億ドル(約29兆円)に対し損失保証を与えることを発表。金融システム健全化のため、政府がさらに踏み込んだ支援を行う姿勢を一層明確に打ち出すことになった。

 一方、投資家の間には依然、シティの救済に懐疑的な声もある。また、自己資本比率が極めて高い部類に入るシティの経営が破綻寸前だったとすれば、次はどの銀行が破綻するのかと悲観する向きもある。

 運用資産額1億8500万ドルの米投資ファンド、FBRスモール・キャップ・フィナンシャル・ファンド(FBRSX)の運用責任者デビッド・エリソン氏は次のように語る。「この数日間で大変な数の関係者がシティの内情を検討し、どれほど状況が深刻かを見極め、資本市場ではもはや手に負えないという結論に達した。シティは継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)が成立していなかったということだ。シティと同等規模の資産を持つ、金融業界および世界中のあらゆる企業に対して、これはどのような示唆を与えるだろうか」。

 週明けの11月24日、市場はひとまず政府の救済策を好感した形だ。シティの株価は先週末11月21日の終値から2ドル18セント高と58%近く急上昇し、5ドル95セントで取引を終えた。金融株安定の期待から幅広い銘柄が買われ、ダウ工業株30種平均も11月21日の終値から397ポイント(4.9%)高の8443ドル39セントまで上昇した。同様に米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のS&P500種株価指数も52ポイント(6.5%)上昇し851.78で引けた。

前例のない救済策

 シティは米財務省、米連邦準備理事会(FRB)、米連邦預金保険公社(FDIC)による前例のない一連の救済策を受け入れ、自己資本の増強、リスクの軽減、流動性の向上を図ることになった。11月24日に発表された救済策では、財務省はシティに対し、1カ月ほど前に行った250億ドルの資本注入に続き、優先株と引き換えに、さらに200億ドルを金融安定化法に基づく「不良資産救済プログラム(TARP)」から拠出する。

 シティは財務省及びFDICに対し総額70億ドル相当分の優先株を発行し、住宅・商業不動産などを担保とする証券、融資などの債権に関する3060億ドルに及ぶ政府の損失保証への対価とする。シティ全役員の報酬について、政府の事前承認を義務づけることも救済策の条件とされた。

 米政府の保証の下で、シティは3060億ドルの不良資産に関し、税引き前価額290億ドルまでは自社で損失処理する。つまり、残りの約90%については、発生した損失は政府が肩代わりすることになる。

 交渉経緯に詳しい関係者によれば、米政府の救済策は、問題となりそうな約3000億ドルの不良資産の切り離しを図ることを目的としている(帳簿上、この不良資産はシティのバランスシートに残る)。情報筋が語ったところによれば、米政府とシティが今後生じ得る損失の保証について合意に至ったのはこの部分についてのみで、2兆ドルを超えるシティの総資産の15%に過ぎない。

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