• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

中国は大丈夫か[4]中国半導体最大手の設備投資は4年で1兆円、爆弾投資が世界を呑み込む~中国発世界永久デフレの衝撃(2)

  • 日経ビジネス

バックナンバー

2008年12月4日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

世界的な景気後退の影響で、さまざまな工業製品が強いデフレ圧力にさらされている。供給側の大きな原因の1つが、中国で積み上がった生産能力である。思い起こせば、中国が持つこの「デフレ主導権」は、すでに数年前から猛威を振るっていた。「中国発世界永久デフレの衝撃」第2回のテーマは「デフレの震源地を覗く」。

* * *

2002年3月4日号より

もう誰も疑問を挟む余地はないだろう。中国が21世紀の「世界の工場」ということに。
だが、その先にある世界経済の姿を想像したことはあるだろうか。
あらゆるモノが中国製品との価格競争にさらされ、「中国価格」に収斂するまで値段は下がり続ける。
人口13億人を擁し、日々技術革新を遂げる中国との競争――。
それはデフレが半永久的に続くことを意味する。
日本にその時代を生き抜く覚悟と備えはできているだろうか。

(谷口 徹也、真弓 重孝、田原 真司、伊藤 暢人、三河 正久、山崎 良兵、富岡 修、
大屋 奈緒子)

爆弾投資が世界呑み込む、ハイテクから素材まで…もう誰にも止められない

ハイテク編【半導体・携帯電話】

 上海市の海側に面するハイテク工業団地、浦東新区。その一角に、今や世界中の半導体業界が目を皿のようにして動向を追う企業がある。

 中芯国際集成電路製造(SMIC=セミコンダクター・マニュファクチャリング・インターナショナル・コーポレーションの略)。地元銀行のほか米国、台湾、香港などの投資銀行やベンチャーキャピタルが出資、2000年4月に設立された半導体メーカーだ。

台湾が半導体の巨人にのし上がった手法を研究

 「半導体景気の回復期に生産を始められた。我が社には天佑(天の助け)がある」

 SMICの張汝京(リチャード・チャン)社長兼最高経営責任者(CEO)は、事業展開に自信を見せる。同社は日米欧などの半導体メーカーなどから製造のみを受託する、いわゆるファウンドリーの事業会社だ。1990年代後半に台湾が半導体の巨人にのし上がった手法を研究、同じやり方で世界市場に飛翔しようと昨年9月、操業を始めた。

 なぜSMICは世界の耳目を集めるのか。その舞台裏を覗いて見えてきたキーワードは、投資規模だ。

 2004年後半に直径200mmのシリコンウエハーにして月産8万5000枚。これがSMICが第1期工事で建てる3工場(1~3号棟)の生産能力だ。1999年に稼働した中国政府系企業とNECの合弁企業、月産能力2万枚を持つ上海華虹NECの4倍以上で、中国最大だ。

 それだけなら世界の度肝を抜くことはなかった。SMICが今後数年間、「業界で台風の目となる」(半導体アナリストの南川明氏)理由は、第1期工事に続く膨大な投資だ。2004年に月産8万5000枚をフル稼働させると同時に、第2期工事で再び3棟を建設。その後、需要を見据えながら第3期にもまた3棟と、合計9工場を設ける。

わずか4~5年で1兆円投資

図、アジア各国・地域の半導体設備投資動向

 稼働を始めた1、3号棟(2号棟は建設中)の背後には、広大な敷地が横たわる。その面積、62ヘクタール。昨年開業した東京ディズニーシーのテーマパーク全体と駐車場の3分の2を合わせたのとほぼ同じ広さと言えば、想像がつくだろうか。

 そこに投じられる資金総額は75億ドル(約9750億円)にも上る模様だ。1兆円に迫る“爆弾投資”は、ディズニーシーなら3つ建造可能だ。何しろ台湾最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の2002年設備投資予定額の約5倍、メモリーで世界最大の韓国サムスン電子の同4倍に近い。日本は大手12社の合計で今年度6250億円の見通しだから、SMIC1社が4~5年でいかに巨費を投じるかが分かるだろう。

 現在建設中の2号棟からは、ウエハーの直径も300mmに拡大。そして2期以降は世界最先端の製造技術を導入するという。半導体の集積度は微細回路の線幅で示される。第1期工場立ち上げ期は0.25マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルという1世代前の線幅で構成するが、2002年中に0.18マイクロ、2004年には0.13マイクロの微細加工技術を導入、世界最先端に追いつく戦術だ。

 「2005年度以降は0.10マイクロを目指す。これで世界トップクラスと互角に戦える」と張社長は意気込む。

上海が「半導体王国」になる

 上海にはまだ伏兵がいる。台湾資本の宏力半導体製造グレースセミコンダクター(GSMC)は、最先端技術への投資を中心に、より付加価値の高いチップを安価に製造する事業を計画中だ。昨年末から始まった建設工事は、既に工場建屋の鉄骨が組み上がり、年内にも稼働する予定。全計画の投資規模は総額2000億台湾ドル(約7600億円)にも上ると言われる。

コメント1件コメント/レビュー

この記事が書かれてから6年余り。実際の中国市場がどのように推移したのか、実証記事の掲載を望みます。中芯国際集成電路製造の現在の規模、生産規模はどの程度までに成長しているのでしょうか?また、ネット人口や携帯電話の普及が伸びている中国に於いて、6年前の時点で予測していた数字をクリアしているのか、達していないのか、興味のあるところです。(2008/12/04)

「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

この記事が書かれてから6年余り。実際の中国市場がどのように推移したのか、実証記事の掲載を望みます。中芯国際集成電路製造の現在の規模、生産規模はどの程度までに成長しているのでしょうか?また、ネット人口や携帯電話の普及が伸びている中国に於いて、6年前の時点で予測していた数字をクリアしているのか、達していないのか、興味のあるところです。(2008/12/04)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

組織を正しい方向に導き、 作り変えていける人が、優れたリーダーです。

ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長