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ビッグスリー、巨額の借金が再建の足かせに

中でもGMの債務は膨大

2008年12月3日(水)

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David Welch (BusinessWeek誌、デトロイト支局長)
米国時間2008年11月25日更新 「Detroit's Next Headache: Dangerous Debt

 ビッグスリー(米自動車大手3社)首脳は12月2日、米政府からの250億ドル(約2兆4000億円)のつなぎ融資獲得に向け、再建計画を手にワシントンを再訪する。そこで各社は、大規模な経営再建策を実施中であり、景気が上向き次第業績は回復すると米議会を説得する構えだ。

 ビッグスリーや議会の消息筋によれば、米ゼネラル・モーターズ(GM)、米フォード・モーター(F)、米クライスラーは、経営陣の報酬カットや社有飛行機の利用縮小など、改革を象徴する措置を検討中という。

 だが、政府の支援融資が認められれば今よりも巨額の債務を背負い込むことになるため、3社は一段と厳しい経費削減努力を強いられる可能性もある。議会は、ビッグスリー各社に数十億ドル規模の公的融資の割り当てを認めたとしても、つなぎ融資で現在の不況を乗り切った後の各社の経営体力を見据える必要があるからだ。

巨額の債務が大きな足かせに

 見通しは甘くない。3社は既に多大な債務・金利負担を負っており、景気回復時には、新車の開発・販売活動の足かせとなりかねない。現在、GMは430億ドル(約4兆1000億円)、フォードは249億ドル(約2兆4000億円)の債務を抱えている。

 「過去数年、GMとフォードの債務は膨らみ続けてきた。逆に収益力は事業規模の縮小で低下が予想され、金利負担は大きな足かせとなるだろう」と、仏フィマラック傘下の米英格付け会社フィッチ・レーティングスのマネジングディレクター、マーク・オライン氏は語る。

 まずはフォードよりも破綻危機が差し迫っているGMの状況から見てみよう。

 GMの年間利払い額は既に30億ドル(約2900億円)を超えている。米銀大手JPモルガンのアナリスト、ヒマンシュ・パテル氏は、GMが2009年を乗り切るのに必要な公的融資額を170億ドル(約1兆6200億円)と見積もっており、当該債務の金利としてさらに9億ドル(約860億円)が加わる。つまり、GMは約600億ドル(約5兆7000億円)の債務と年間約40億ドル(約3800億円)の金利負担を背負うことになるのだ。

 債務の返済も必要だ。GMの財務諸表によると、返済期限が迫っている債務は、2009年に23億ドル、2010年に2億ドル、2011年に17億ドルとなっている。新車開発やマーケティング活動、ブランド再編に振り向けることも可能な資金を、こうした債務の返済に回さざるを得ない。

医療保険基金設立によるコスト削減効果に期待

 フォードの金利負担額は、年24億ドル(約2300億円)だ。信用市場が逼迫する前に借り入れた230億ドル(約2兆2000億円)のおかげで、GMより現金残高には余裕があるものの、やはり支払い金利額の増加が予想される。

 ここ数年間、GMもフォードも巨額の債務を重ねてきた。大半は、社内年金基金への拠出や従業員への解雇補償、工場閉鎖、それに全米自動車労働組合(UAW)に医療給付管理を移管するための医療保険基金設立に充てられた。

 GMのフレデリック・A・ヘンダーソン社長兼COO(最高執行責任者)は11月18日のインタビューで、業績が向上しなければ、債務は大きな重荷でしかないと語っている。

 UAWが運営主体となる組合健保基金「任意従業員福利厚生基金(VEBA)」の設立で、GMの費用負担額は年48億ドル(約4600億円)減少する見通しである。こうした組合側の譲歩により、市場が好転すればGMの業績も上向くはずだ(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2007年10月1日「医療費負担切り離し、GMに続け!?」)。

コメント2件コメント/レビュー

2日にビッグ3の経営改革案が提示されると聞いていたが、予想したとおりたいしたものは出てこなかった。GMにしてもフォ-ドにしても真剣に経営改革を検討して来なかったのではないか。京都議定書に批准させなかった力で、政府に金を出させられると思っていたのではないか。自動車業界だけでなく金融関係も今回の金融システム危機騒ぎで、責任を追及される経営者が出ていないのは不思議と見ている。米国の自由放縦は不安定な感じを与えていたが、必罰は迅速にするところが良いと認めていたのに不思議である。政府関係者にそのような経済団体から金を受け取っている人間が沢山いるということか。(2008/12/03)

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2日にビッグ3の経営改革案が提示されると聞いていたが、予想したとおりたいしたものは出てこなかった。GMにしてもフォ-ドにしても真剣に経営改革を検討して来なかったのではないか。京都議定書に批准させなかった力で、政府に金を出させられると思っていたのではないか。自動車業界だけでなく金融関係も今回の金融システム危機騒ぎで、責任を追及される経営者が出ていないのは不思議と見ている。米国の自由放縦は不安定な感じを与えていたが、必罰は迅速にするところが良いと認めていたのに不思議である。政府関係者にそのような経済団体から金を受け取っている人間が沢山いるということか。(2008/12/03)

 "際限なき経営再建の取り組みを新たに開始するだけ"と聞いて、なにかと似ていると・・・ どこかの国の国家財政・運営そのものです。 社用ジェットで出張と言うが、どこかの国の官僚もこぞって運転手付き超高級車で通勤し、下っ端までが居酒屋タクシー・・・。 非常に高い一人当たり人件費に対し、どこかの国の職員は、ただ同然で超優良立地のマンションに住んでいる。それを売ったり運用すれば、社用ジェットよりよほど利益になるのに。 唯一の違いは、どこかの国はその危機を全く自覚していない事と、手をさしのべる米国政府のようなものがない事。 その国の債権はその国民が買っているから大丈夫と言われているが、ビック3同様人件費をカットすると、債権を買えなくなるのでは? 今それが起き始めています。 それのかなりの部分を担っている郵貯銀行にある貯蓄は、相続税として戻ることをすでに織り込み済みのようですし、そのあといったいどうするつもりやら。 危機感が欠落している分、どこかの国の方が破綻に近いと思います。(2008/12/03)

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