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シャープ、太陽光発電の新ビジネスモデル確立へ

伊エネルとの事業提携で生産拠点整備

2008年12月10日(水)

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Kenji Hall (BusinessWeek誌、東京支局テクノロジー担当記者)
米国時間2008年12月3日更新 「Sharp-Enel Alliance Offers New Solar Biz Model

 世界の原油価格が1バレル=150ドルに迫っていた頃、再生可能エネルギー業界にとっては好機到来と思われていた。だが、太陽光発電は例外だった。重要な原材料として欠かせない結晶シリコンは供給不足で、太陽電池メーカーは4年前の価格の10倍の、1キログラム当たり400ドルという高値で購入しなければならなかったからだ。

 原油価格が大きく下落した今では、太陽光発電の魅力はさらに薄れたように思える。しかし、太陽電池生産世界第2位のシャープ(6753.T)は、積極的な投資を繰り広げている。

 11月27日、シャープは2012年までに約1000億円の投資を行い、伊電力会社エネル(ENEI.MI)と共同で複数の太陽光発電所を建設する計画を発表した。シャープはエネルから特許使用料を受け取る。また、両社は別の企業と協力して、イタリアに新設する薄膜太陽電池工場の初期費用を分担する計画だ。

 アナリストは、薄膜太陽電池は従来型の太陽電池パネルと比べてシリコンの使用量が大幅に削減でき、生産工程が効率化できるため、期待が持てると分析している。

 シャープの狙いは、独Qセルズ(QCEG.DE)に奪われた世界第1位の座を奪い返すことだけではない。中国、台湾、韓国など人件費の安い市場から新規参入する企業との競合を避けたいとの考えもあるのだ。

 米調査コンサルティング会社フロスト・アンド・サリバンのラビ・クリシュナスワミ氏は、米重電大手ゼネラル・エレクトリック(GE)や仏重電大手アルストム(ALSO.PA)といった既存のタービン発電機メーカーも同様の戦略を採っていると指摘する。両社は製品やサービスを継続的に発注してもらうため、数年前に電力各社への小規模な出資を行っている。

液晶表示装置生産設備を太陽電池パネル用の設備に転換

 太陽電池業界は規模が小さく、どの企業も将来市場での地位は約束されていない。太陽光発電で生み出される電力は、世界の電気生産量のわずか0.4%に過ぎない。

 シャープは他社に先駆けて最新技術に巨額の先行投資をすることで、薄型液晶テレビでの成功を再現しようとしている。競争相手となるのは台湾の友達光電(AUO)や奇美電子(CMO)などの汎用液晶表示装置(LCD)メーカーだ。どちらも古いLCD工場を太陽電池パネル工場に転換している。

 問題は、太陽電池メーカーは投資の回収がすぐには見込めない点だ。アナリストは世界的な金融危機を要因に挙げる。銀行が自らの事業資金の確保に苦労している中で、再生可能エネルギー導入の資金供給を受けるのは困難だ。そのため市場価格は低下しつつあり、今後数カ月、利益は圧迫される恐れがある。

 10月、シャープは今期(2009年3月期)の業績予想を下方修正した。また先月、世界第3位の太陽電池メーカーである中国のサンテック・パワー(尚徳太陽能電力、STP)も、売り上げ予想を引き下げている。

 だが、悪い話ばかりではない。価格が下がり、メーカーが一層の事業効率化に努力すれば、太陽光発電の1ワット当たりの発電コストが低下し、石炭火力発電に対抗できるようになるはずだ。

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