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全米自動車労組、悪名高き“特別待遇”に決別

ビッグスリー支援に向けて歩み寄り

2008年12月11日(木)

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David Welch (BusinessWeek誌、デトロイト支局長)
米国時間2008年12月4日更新 「Auto Workers Give Up Notorious Featherbed

 11月の米議会公聴会での批判を受け、ビッグスリー(米自動車大手3社)首脳陣は高コストな社用機の利用を取りやめた。それに呼応して全米自動車労組(UAW)も、会社存亡を左右する政府支援の確保に向け、首脳陣が再びワシントンに出向く前夜の12月3日、高コストな“特別待遇”を自ら手放すことで合意した。

 その特別待遇とは、世間の批判を浴びている「ジョブズ・バンク」制度だ。ビッグスリーとUAWが数十年前に合意した労働協約で導入された制度で、レイオフ(一時解雇)期間中も組合員に賃金の85%を保障する。組合員の中には、会議室で仕事を待ったり公園の清掃に回されたりする日々を何年間も続けた者もいる。その間もずっと賃金に近い額が支払われていたのだ。

 UAWは、ビッグスリーが組合健保基金への拠出を先延ばしすることにも同意した。この基金はUAWが運営主体となり組合員への医療給付を行うもので、2010年に運営が開始される。

 米ゼネラル・モーターズ(GM)、米フォード・モーター(F)、米クライスラーにとって、ジョブズ・バンクは様々な面で負担の大きい制度だった。労務費が固定化されることで、生産戦略にも影響が生じた。過去10年間ほぼ一貫して、ビッグスリーは減産するより販売店へのリベート(販売奨励金)を増やして店頭価格を引き下げる方針を採った。減産したところで賃金負担は変わらないからだ。

お手盛り待遇に終止符

 ジョブズ・バンクは組合権の乱用の象徴となり、自動車業界関係者以外からは“デトロイトのお手盛り待遇”と揶揄されるようになっていた。UAWのロン・ゲトルフィンガー委員長は、「ジョブズ・バンクはUAWを非難する格好のネタとなり、袋だたきに遭った」と語る。

 それでも、UAWはここ2年間で数万人単位の人員削減に同意しており、ジョブズ・バンクにかかる費用は軽減する傾向にある。2006年に同制度の適用を受けていた組合員はGMだけで7000人にも上っていたが、現在は、ビッグスリー3社合計でもその半数程度にすぎない。

 12月4日、ビッグスリー首脳とゲトルフィンガー委員長は、再び議会の公聴会に臨み、会社存続のためには巨額の政府支援が不可欠であると陳情する。

 今回、ビッグスリーは支援要請額を以前の250億ドル(約2兆3000億円)から340億ドル(約3兆2000億円)に増額している(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年12月3日「Detroit's New Bill: $34 Billion」)。

 11月の議会公聴会では、日本のライバル自動車メーカーに対抗するために政府からの支援金をどのように活用するのか説明が不十分だと非難を浴び、ビッグスリー首脳陣による250億ドルの支援要請は却下された。

 社用機に乗ってワシントンに陳情に出向いたことも、議会の不興を買う要因となった。議員は、経営再建のために自己犠牲を払う姿勢が見られないと首脳陣を叱責した。

 非難の矛先はUAWにも向けられ、ジョブズ・バンクも槍玉に挙がった。

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