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中国は大丈夫か[17]北京を見る米国の複々眼~米中新冷戦(2)

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2008年12月22日(月)

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総投資額4兆元(約57兆円)に上る景気刺激策や、世界最大に膨れあがった外貨準備高――。暗雲が立ちこめる世界的な金融危機の中で中国が存在感を高めている。米国への支援を表明しながら、欧州にも手を差し伸べ、アフリカなどの途上国の代弁者にもなる中国の国家戦略は、米国と肩を並べる大国への道を突き進むことである。

* * *

2001年8月20日号より

US-China:A New Cold War?
米国安全保障戦略はアジア、特に中国へ重心を移した。戦略転換を指導したペンタゴン奥の院の主、79歳伝説の軍略家とはだれか。米通信機大手モトローラの対中シフトは急。他方Kマートは反中国感情に包囲された。議会に作られた反中国委員会。ワシントン世論を揺さぶる「青の集団」とは何か。

(谷口 智彦=編集委員)

携帯電話加入者が今後4年で3億人を超す

 米通信機・半導体大手モトローラは7月4日、中国・天津で新鋭半導体工場の開所式を開いた。併せて、中国に対する投資額が累計で34億ドル(約4200億円)の巨額に達したことを発表した。

 中国の空を飛ぶジェット旅客機は今約500機。そのうち300機以上を供給してきたのが米ボーイングだ。この両社は、米国企業の中でも中国に深い利害関係を築いた双璧である。モトローラでは全世界の売り上げのうち、中国国内のそれが既に10%を占めるに至っている。

 「携帯電話加入者が今後4年で3億人を超すと見込まれる中国は、モトローラ全体にとって戦略的に最も重要な市場だ」。同社ワシントン事務所国際貿易問題担当ディレクター、リチャード・ブレッカー氏は言う。

米国対中観のスペクトル

 だからモトローラが、ワシントンにアンチ中国論が台頭すると神経質になるのは当然だ。議会の一部には、中国のWTO参加を好ましく思わない勢力があった。ブレッカー氏によると、そうした声と「必死で闘った」のも、モトローラやボーイングだったという。

 今米国には、中国に対する見方にどんな種類があるのか。下図はロバート・マニング米外交問題評議会(CFR)シニアフェローの話を基に、硬軟それぞれの対中観を分類してみたものだ。

図、米国の中国観分布図

 貿易・投資はもとより各種交流(エンゲージメント)を深めれば、やがて中国は安心してつき合える国になると見るのがクリントン前政権の取った立場で、モトローラなどもここに入る。

 対極が「青の集団(ブルーチーム)」で、構成員は首都ワシントンに集中し、イデオロギー色が極めて強い(後述)。

日本の対中観は超望遠レンズしか手にしていない

 現政権はというと「エンゲージメントを続けるが、台湾をにらんだ中国の軍事強化も注視し、最悪シナリオを想定して準備(ヘッジ)を怠らない路線」(マニング氏)である。駐米台北経済文化代表処(台湾の事実上の大使館)副代表、李応元氏はこれを「congagement」という。エンゲージメントとコンテインメント(封じ込め)を合わせて、最近できた造語らしい。

 はっきりしているのは、米国の対中観が全体として複々眼だということだ。視野角は日本よりだいぶ広い。米国が中国を広角レンズで見ているなら、日本の対中観は図の右寄りに相当偏り、超望遠レンズしか手にしていないという感を持たせる。例えば遠い将来をにらんで米国が中国に対して打つ手も、何も軍事的備えだけとは限らない。

 「将来ある日、会談で初めて出会った米中両国外相が、お互い同じ学校の出身と気づいて喜び合う」ことを目指して作られ、15年の歴史を経た学校がある。ワシントンのジョンズ・ホプキンズ大学が南京大学との合弁で後者の構内に作った「ホプキンズ・南京センター(中美文化研究中心)」がそれだ。米中双方から毎年50人ずつ学生を取る全寮制大学院である。50室ある2人部屋に米中ペアで1年間過ごし、米国人学生は中国語で中国事情を、中国人学生は英語で米国事情を学ぶユニークな学校だ。

 軍関係者の考える北風的ヘッジの一方にこんな太陽的ヘッジも米国にはあって、日本にはいずれともない。

「米国は圧政と折り合えない」

 今年4月、米軍偵察機が中国軍機と接触、海南島に不時着して1カ月余り、Kマート(米小売り大手)は鳴り続ける電話と押し寄せるEメールの苦情に悩まされた。「売っているのは中国製品ばかりじゃないか。もうKマートでは買わない」という声だ。同社で渉外案件を担当するデイル・アプリー氏によると、Kマートはたまらずワシントンの中国大使館に接触し、「こんな状態が続くようでは商品の調達先を中国以外に移さざるを得ないと伝えた」(同氏)という。

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