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不法滞在のアフリカ系黒人に“占領”される中国・広州市

中国本土3300キロをタクシーで巡る(その3)

2008年12月19日(金)

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あれ? ここ、広州だよね?

 広東省の省都・広州市は筆者が1995年から1999年まで約5年間駐在した土地であり、筆者にとって中国で最も肩のこらない都市である。筆者が広州から帰国してから既に10年近く経つ。市の中心部に隣接していた白雲空港は郊外の花都区(旧花都市)へ移転したし、市内には地下鉄が開通して交通の便は極めて良くなった。さらに、毎年春秋2回の広州交易会では新旧両会場の並行開催が新会場に一本化されるなど、広州は大きな変貌を遂げたのである。けれども、広州という都市の持つ大きな包容力に溢れ、活気に満ちた空気は昔と何ほども変わっていないように筆者には思えた。

 さて、今回筆者は広州市に2008年11月13日夕方到着して、15日午後に白雲空港から帰国したのだが、このわずか2日間の滞在で注目すべき事実に驚愕した。それは「広州がアフリカ系黒人に占拠された」という事実である。この表現は誇張に過ぎるが、何しろ市内のあちこちでアフリカ系黒人を目にし、街角に屯(たむろ)する彼らを見るとアフリカに迷い込んだかと錯覚するほどである。しかも、彼らはアフリカの民族衣装や上着にジーパンのスタイルで、買い付けた衣類を詰めた黒いビニール袋を提げたり、野菜・日用雑貨の入った袋を抱えたりしている。どう見ても観光客ではなく、広州居住者の姿なのだ。

 筆者は商社の営業として英語圏のアフリカを担当していた時期があり、アフリカにも何度か出張した経験を持つ。何しろ初めての海外出張先が西アフリカのナイジェリアである。そのナイジェリアで農業試験場のバンガローに泊まって、就寝中に鼠が顔の上を走ったのに驚き悲鳴を上げて飛び起きた思い出もあるほどだ。アフリカ大陸では、ナイジェリア以外にエジプト、スーダン、ケニア、タンザニア、ルワンダ、ザンビア、ジンバブエ、南アフリカ共和国と合計9カ国を訪問している。従い、アフリカ系黒人に対する抵抗感はないのだが、中国の広州でかくも多くのアフリカ系黒人に出会うと違和感を禁じ得なかった。

“黒鬼”を見たら乗車拒否

 筆者が駐在していた頃の広州でアフリカ系黒人と言えば、アフリカ諸国からの留学生をたまに見かけるだけだった。当時は中国に滞在するアフリカ系黒人のほとんどは留学生で、その数は圧倒的に北京が多かったのである。冬には昼間でも気温がマイナスを示す北京で、アフリカ系黒人が寒さに耐えている姿を見ると同情したものだった。ただ、北京の庶民たちのアフリカ系黒人に対する視線は厳しく、“黒鬼”(=黒人野郎)と呼んでいた。タクシーなどはアフリカ系黒人と見れば乗車拒否で走り去るのが通例であったし、今なおそれは変わらない。

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「不法滞在のアフリカ系黒人に“占領”される中国・広州市」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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