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中国は大丈夫か[18]不動産ブームが演出した急成長~沸騰する自動車市場(1)

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2008年12月24日(水)

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11月、中国における乗用車販売台数は前年比10%減少した。ここ数年、2ケタ成長を続けてきた中国市場だが、世界的な不況が影を落とし始めた。「2010年には1000万台」と言われた巨大市場もバブルにかさ上げされた面が大きく、中国市場に前のめりになっていた米ゼネラル・モーターズも足をすくわれた格好だ。2004年に掲載された「沸騰する自動車市場」。第1回は「私はこうしてクルマを買いました」。

* * *

2004年7月12日号より

 1990年代初めに数十万台レベルだった中国の自動車市場は、2010年に1000万台、2020年には1700万台を超えると予想されている。だが、あまりに急速な拡大を前に、「中国自動車バブル」との見方も出ている。それでも、中国に熱い視線を注ぐ自動車メーカーの勢いは止まらない。バブルだろうが何だろうが、中国を手中に収めなければ、グローバルメーカーとして生き残れない。1990年代後半に世界で自動車メーカーの合従連衡劇が繰り広げられたが、今度は中国での勝敗が新たな再編劇を生む可能性がある。

(谷口 徹也=香港支局、伊藤 暢人=ロンドン支局、田原 真司=北京支局、田村 俊一、細田 孝宏、熊野 信一郎、江村 英哲)

220万円は即金で払った

 上海市の中心部から北に車で約30分。メゾネットタイプのマンションが連なる新興高級住宅地に賀雅英さん(54歳)、強怡さん(28歳)母娘の自宅はある。

 築4年でロフトを含む総床面積は140m2。玄関前には半年前に買った上海GM製の「ビュイック・セイル」。3人家族の賀さん一家にとって初めてのマイカーだ。諸経費を含めた購入費用約220万円は即金で払った。

 「昨年12月に娘と一緒に運転免許を取ってすぐ買いました。運転に慣れてないから小さい車が条件でした。オートマチック車だから運転しやすいし、サイドエアバッグもついて安全よ」と賀さんは話す。

 ご主人は建築エンジニアだ。上海の日系5つ星ホテルをはじめ、日系工場の建設も数多く手がけた。1年を超すプロジェクト1回につき多い時は400万円近くの個人収入がある。上海市では大卒社員の年収が約30万円、外資系企業の部長クラスでも100万円程度だからかなりの高額所得者だ。

「持ち家政策」で供与された住宅の価格が高騰

 ただ、金銭的ゆとりは高収入だけで生まれたわけではない。国有企業に勤め、市中心部の社宅に住んでいた一家は、市の再開発計画に伴って郊外にある床面積90m2の指定住宅に移り住んだ。1999年に国が実施した持ち家推進政策によって50万円ほどでその家は個人所有となった。

 その後、中国の経済成長で不動産価格は高騰。隣人から買い取った部屋も240万円から540万円まで上がった。これらの資産を整理した結果、賀さん一家は2件のマンションとマイカーを持つ典型的な上海の「新資産家」となった。

 1120万円で購入した自宅のマンションの市場価格は、半年足らずで25%も上がった。1年後にはご主人専用の車がもう1台増える予定だ。

不動産広告事業で成功

 日本人駐在員も多く住む上海中心部にある超高級マンションに住む陳馬麗さん(26歳)は昨年7月、広州ホンダの「アコード」を買った。

 陳さんは四川省成都市の出身で、商業美術を学んだ後、上海にあるテレビドラマの制作会社に勤めた。上海地域の不動産投資を手がける香港の会社に友人がいた関係で2年前、不動産広告企画の会社を立ち上げた。年収は130万円から300万円まで上がった。

 アコードの車両本体価格は350万円だが、諸経費を含む購入金額は510万円と高い。登録料や取得税のほか、入札で価格が決まるナンバープレートの取得費に数十万円もかかったからだ。

 アコードは人気車だから通常なら納車まで数カ月待たなければならない。すぐに欲しかった陳さんは販売店に40万円の追加料金を払った。このプレミアム価格は当時の相場だという。アコードを選んだのは、日本車らしい低燃費と、不動産物件の案内などに使える車格やデザインを気に入ったからだ。陳さんと婚約者が持っていた2台の車の下取り金約190万円と貯金を使い、残りは両親からの援助で賄った。婚約者の父は公務員で「アウディ」に乗り、母は日本向けに着物を販売する貿易会社を経営している。2人の新居となるこのマンションは高層階のメゾネットで彼の母の所有物件だ。

所有不動産価格が1.4倍に

 陳さん自身も仕事柄、上海市内に店舗物件やマンションなどの資産を持っている。総額約3800万円で購入した不動産は今、約5400万円になっている。「アコードは4~5年間乗るつもり。でも、車体が大きくて女性には取り回しが難しいから、資金に余裕ができたら私専用にベンツのAクラスとか小さい車も欲しいな」と陳さんは言う。

 ほぼ同じ地域のマンションに住む廖秀蓮さん(51歳)は昨年11月、上海フォルクスワーゲン(VW)の「サンタナ」を買った。出身地であり、今も行き来が多い浙江省温州市で購入したためナンバー取得費が安く、総購入額は約170万円である。

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